楽天市場の転換率とは?改善方法や目安はどれくらい?
楽天市場で収益を上げるためには、商品ページの充実や商品数の増加など、さまざまな改善を繰り返さなければなりません。
販売データなどをもとに、どこが悪いのか、何が売れているのかなどを確認し、ピンポイントで行うと効率が良いものです。
データ確認時、特に注意してご覧いただきたいポイントとして、「転換率」と呼ばれるものがあります。
今回は、楽天市場の転換率について、改善方法や目安とあわせて解説します。
楽天市場における転換率とは?
そもそも、転換率とはどのようなものなのでしょうか?
転換率とは、コンバージョン率や成約率と言い換えられるものであり、流入ユーザーと購入した数の割合を指すものです。
下記、転換率を求めることができる数式です。
転換率=購入数÷流入数×100
楽天RMSではこの転換率のデータ分析を行うことができ、転換率が高い商品と低い商品を比較することが可能です。
データ分析を行う際には、比較対象があることで原因を追究しやすくなります。
「○○と比べて高い・低い」ということがわかると、原因と対策を立案することができます。
転換率が高いほど収益が高くなり、下がってしまうと収益も下がってしまいます。
下記、転換率別の例です。
商品 | 備考 | 訪問ユーザー数 | 購入数 | 単価 | 転換率 | 売り上げ |
A | - | 1,000 | 20 | ¥1,000 | 2.00% | ¥20,000 |
B | Aと比べて購入数が5件少ない | 1,000 | 15 | ¥1,000 | 1.50% | ¥15,000 |
C | Aと比べて訪問ユーザー数が500件多い | 1,500 | 20 | ¥1,000 | 1.33% | ¥20,000 |
D | Aと比べて単価が500円高い | 1,000 | 20 | ¥1,500 | 2.00% | ¥30,000 |
これらの表から、Aと比べるとBからDでは下記のことがいえます。
- B :転換率が下がると収益も下がる
- C :訪問ユーザー数が増加したものの、購入数が同じであることから転換率が下がっている
- D :訪問ユーザーと購入数は同じだが、客単価が500円高いため収益が上がっている
転換率を上げることがいかに収益につながるのかが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
転換率の目安
楽天市場の転換率の特徴として、購入以外の目標がないことが挙げられます。
普段、Webサイトを見ていると、お問い合わせや資料請求などさまざまな目標が設けられています。
Webマーケターは、最終目標であるこれらを増やすためにさまざまな改善案を立案し、実行します。
これらは個別で計測することができますが、楽天において店舗の目標は購入の身であるため、シンプルです。
一般的に、楽天市場における転換率の目安は1%から5%程度といわれています。
ただし、こちらの数値は全ジャンルを合計したものであり、商品によって転換率が異なります。
たとえば、100,000円の商品と100円の商品では、後者の方が買いやすいものです。
先述の通り、改善を行う際には比較対象が必要です。
楽天市場では、これまで出店した店舗情報を参考として、コンバージョンの比較データを参考にすることができます。
こちらは特定の店舗を抜き打ちしているわけではないため、競合店舗の転換率を知ることはできません。
しかし、ジャンル内における平均転換率を知ることができるため、平均と比べて高いのか・低いのかを知ることができます。
転換率を上げるための方法
こちらでは、転換率を上げるための方法をご紹介します。
転換率が低いページを調べる
実際に転換率改善の施策を行う前に、先述した平均などとあわせて転換率が低いページを探しましょう。
転換率の底上げを図るためには、高いページと低いページの施策が有効です。
しかし、転換率が高いページを改善すると、逆に下がってしまうことが考えられます。
そのため、まずは転換率が低いページを調べて、それらのなかから注力するページを選びましょう。
注力するページを選ぶ
一通り転換率が低いページを調べ上げたあとは、施策を実施するページに優先順位を付けましょう。
主に注力するべきページは、市場で良く出回っている商品や定番商品など、販売量が多いものになります。
これらは高収益が得られる可能性が高く、上位表示の実現や広告で配信して自社でも取り扱っていることを知ってもらいましょう。
競合他店舗よりも上位に表示されることによって、ユーザーへの表示回数が増加するため、認知拡大と転換率向上が期待できます。
スマホにも最適化されているページに改善する
楽天市場を利用するユーザーのなかには、パソコンだけではなく移動中などでも確認できるスマホを用いている人がいます。
スマホはパソコンよりも横幅が狭く、画面の高さが高いものであるため、最適な構造にしなければ視認性が低下します。
また、スマホ最適化を実施する際には、ターゲットを意識しましょう。
高齢者向けであれば文字を大きくしたり、男性であれば落ち着いた色合いにしたりするなどが挙げられます。
実績を積む
楽天市場で転換率を改善するための方法には、以前購入した別のユーザーが記載したレビューを増やすことが挙げられます。
レビューはユーザーからお店・商品に対する直接的な評価であることから、多くのユーザーが確認するものです。
レビューのなかには良いものだけではなく、悪いものも含まれているため、逆に改善に活かすことができます。
レビューを増やすことによって、「お客さんがお客さんを呼ぶ」ような状態になります。
送料無料・あす楽に対応する
楽天でもAmazonと同様に、送料無料や即日配達といったサービスを提供している店舗があります。
ユーザーの満足度が上がることで転換率が向上するだけではなく、リピーターになってくれる可能性が向上します。
同じ商品を販売している競合他店舗よりも配送サービスが充実していることで、差別化を図ることができるでしょう。
逆に、送料無料やあす楽に対応していなかった場合、多店舗にお客さんをとられてしまうかもしれません。
まとめ|転換率は収益に直結する要素
今回は、楽天市場における転換率についてご説明しました。
転換率とは、コンバージョン率や成約率と言い換えられるものであり、流入ユーザーと購入した数の割合を指すものです。
収益に大きな影響を与える転換率は、一般的には1%から5%が目安といわれています。
現状よりも多くの収益を得たい方は、下記を実践して転換率を改善しましょう。
- 転換率が低いページを調べる
- 注力するページを選ぶ
- スマホにも最適化されているページに改善する
- 実績を積む
- 送料無料・あす楽に対応する