楽天市場の規約に違反している悪質なショップとは?
楽天市場には約56,000店舗が出店しているため、ユーザーはそのなかから自分が好きなお店を選んで商品を購入できます。
取扱商品や送料のほか、店頭のページなど店舗はさまざまな差別化を図り、商品を販売して収益化を図っています。
しかし、店舗のなかにはユーザーをだまして収益を得るような、悪質なショップがあるものです。
そこで今回は、楽天市場の規約を違反している悪質なショップについて解説します。
楽天市場の悪質なショップへの取り組み
前提として、楽天市場では不適切商品の販売や、不当表示などを排除するためのさまざまな取り組みを行っています。
店舗にとって収益を上げるものは取扱商品ですが、楽天市場では良質なサービスを提供することで収益を得ます。
つまり、楽天市場にとって使いやすさや店舗そのものが商品といえるのです。
下記、楽天市場の不適切商品・不当表示排除に関する取り組みです。
不適切商品に関する取り組み
まずは、楽天市場が取り組んでいる不適切商品に関する取り組みを見ていきましょう。
取り扱い禁止商材の設定
安心・安全な買い物をしてもらうために各種規約やガイドラインを設け、モールにふさわしくない商品の取り扱いを禁止しています。
出品審査
上記取り扱い禁止商材に加え、お酒や古物など販売時に許可が必要なものなどの審査を行います。
禁止商材モニタリング
楽天市場では、各種規約やガイドラインを定めたうえで、定期的にモニタリングを行っています。
お客様からのご意見投稿窓口設置
楽天市場スタッフでは気付かなかった不適切商品について、ユーザーから聞けるように窓口を設けています。
リコール等製品の情報提供
行政機関などが発表する製品リコール情報をショップへ提供し、注意喚起を実施しています。
行政機関等との連携
楽天市場では、法令違反商品や表記に関する啓発や注意喚起などのほかに、各行政機関と情報共有などを行っています。
権利者・権利者団体等との連携
ブランドのコピー品を販売していることが発覚した場合、ブランドの権利者などに依頼して調査を行います。
不適切表示の排除に関する取り組み
次に、不適切表示の排除に関する取り組みをご説明します。
表示全般に関する禁止行為の設定
一般店と同様に、楽天市場でも景品表示法や薬機法などに則り、最適な表示をするように各種規約・ガイドラインを設けています。
広告審査
楽天市場では広告を配信することができますが、その際には表記に問題がないかを判断するための審査を行います。
禁止行為モニタリング
表記などに問題がないかを定期的にモニタリングし、禁止行為が発覚したときはショップに改善を要請します。
お客様からのご意見投稿窓口設置
不適切な表現をお客様が発見したときに報告できるように、楽天市場ではお客様窓口を設けています。
二重価格表示などの価格表示適正化に向けた取り組み
景表法の考え方をもとに、楽天市場では二重価格表示や割引表示に関する遵守事項を定めています。
これらの取り組みを行うことにより、楽天市場のユーザーは安心して商品を購入することができるのです。
不適切な商品や価格に関する意見
楽天市場で不適切な商品を発見した場合、ユーザーはご意見フォームから申告することができます。
下記、楽天市場でご意見を報告するまでの流れです。
- 【不適切な商品や価格に関するご意見フォーム】をクリック
- (https://ichiba.faq.rakuten.net/form/item-guide)
- 下記3つから希望の内容を選ぶ
- 不適切な商品/表記/価格に対するご意見
- 注文後のお困りごとに対するご意見
- 権利侵害に対する通知
4.該当URLやショップ名、申告内容詳細を記載して送付
後日、楽天市場から返答があり、その後の対応をしてくれます。
楽天市場でよくあるペナルティ
楽天市場では、各種規約やガイドラインに違反したり禁止事項に抵触したりするとペナルティが課せられます。
こちらは2016年9月1日から始まった「違反点数制度」であり、違反点数に応じたペナルティが設定されています。
下記、楽天市場が設けているペナルティです。
- ランキング掲載制限
- 検索表示順位ダウン
- 一部媒体掲載制限
- R-Mail利用停止
- 一時改装中処理
- 違約金
- 原則契約解除
ご覧の通り、楽天市場での収益に大きな影響を及ぼすものであることがお分かりいただけると思います。
また、最も重いペナルティである「原則契約解除」が課せられると、楽天市場での販売ができなくなります。
これらのペナルティは毎年1月1日にリセットされる年間積算性が採用されていますが、常に注意しなければなりません。
楽天市場がペナルティを設けた背景として、「ユーザーに安心して利用してもらう」ことを目的としていることが挙げられます。
たとえば、販売している商品の多くがボロボロだったり偽物だったりすると、そのようなモールは誰も信用しないでしょう。
ユーザーの観点からすると、お店の情報が分からない店舗から購入したいと考える方は少ないものです。
このような観点から、楽天市場ではユーザーが安心して利用できるように、各種規定やガイドラインを設けるようになりました。
多くの情報が飛び交うWeb上であるからこそ、プラットフォームとしての信頼性や透明性が重視されるようになったといえます。
悪質なショップに見られる特徴
楽天市場に出店している悪質なショップには、下記のような特徴が見受けられます。
- サイト内の商品数が膨大な量、または販売している商品のジャンルに統一性がない
- 商品の販売価格が弊社販売価格と著しく異なる
- 商品ページに記載されている商品情報が少ない
- 運営会社の所在地が偽装されている など
楽天市場では商品画像やテキストなどの著作物の無断使用を禁止しているため、1日に出品できる商品数は限られています。
そのため、膨大な商品を掲載している店舗はほかの店舗の情報をコピーしているか、AIでページを生成している可能性が高いです。
また、商品ページだけではなく、ブランド名や店舗イメージ、店舗情報などさまざまな情報を偽っている店舗があります。
いわゆる「偽サイト」と呼ばれるものであり、ユーザーが困惑したり詐欺に遭ったりする原因となっています。
これらについては楽天市場のガイドラインに反するほか、知的財産権を侵害しているため、訴訟に発展する可能性があります。
上記より、楽天市場では独自性が高い画像や商品紹介などを作成し、他店舗との差別化を図る必要があるといえます。
悪質なレビューが寄せられたときは?
楽天市場では商品を購入した際、ユーザーが商品や店舗に対するレビューを記載することができます。
正しい対応をしていればポジティブな情報を記載してくれますが、なかにはネガティブな情報を書き込む方がいらっしゃいます。
また、ユーザーのなかにはわざと悪質なレビューを残すような方がいらっしゃるものです。
明らかに評判を下げるために記載されたレビューを削除するには、「不適切なレビューを報告する」リンクから削除を依頼します。
楽天市場では、レビューについて下記の規定を設けています。
- 当社、サービス提供者または第三者を誹謗中傷する内容
- 犯罪行為に結びつく、もしくは助長する内容
- 法令に反する内容
- 営利宣伝目的を含む内容
- 特定の政治的または宗教的主張を含む内容
- 根拠なくサービス提供者の評判を毀損しまたは信用不安を引き起こすおそれのある内容
- 当社、サービス提供者または第三者の著作権、名誉、プライバシーその他の権利を侵害しまたはそのおそれのある内容
- 差別的表現を含む内容
- 低俗、有害、下品その他他人に嫌悪感を与える内容
- 上記のほか、公序良俗に反する内容
- その他当社が不適切と判断する内容
これらに該当すると考えられるレビューが寄せられたときは、店舗に不利益が生じる可能性があります。
そのため、悪質なレビューが寄せられたときは、早急にレビューを報告して削除を申請しましょう。
参考ページ:楽天市場ホームページ「「みんなのレビュー」利用規約」
(https://review.rakuten.co.jp/rule/)
まとめ|健全な運営をしよう
今回は、楽天市場における悪質なショップが持つ特徴について解説しました。
楽天市場では、不適切商品の販売や、不当表示などを行っている店舗が悪質なショップとなります。
悪質なショップと認識された場合、店舗には下記のようなさまざまなペナルティが課せられます。
- ランキング掲載制限
- 検索表示順位ダウン
- 一部媒体掲載制限
- R-Mail利用停止
- 一時改装中処理
- 違約金
- 原則契約解除
ペナルティは楽天市場の運営に影響を及ぼすものばかりであることから、規約に則った運用が求められます。
また、楽天市場では、利用規約に抵触しないように注意するだけではなく、悪質なレビューにも注意しなければなりません。
健全に運営をして、楽天市場で大きな収益を得ましょう。