楽天市場に出店することで得られるメリットとデメリットについて解説
楽天市場は1997年に創業し、現在では月間利用者数が5,000万人以上にものぼるECモールです。
店舗は出店時には初期費用、出店中は手数料などを支払う必要がありますが、多くのユーザーへアプローチができます。
そのため、実店舗を構えている方にとっては、エリア外の方も集客できる点がメリットといえます。
楽天市場では、ほかにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
そこで今回は、楽天市場に出店することで得られるメリットとデメリットについて解説します。
楽天市場に出店するメリット
下記は、楽天市場に出店することで得られるメリットです。
利用者が多い
楽天市場は、冒頭で申し上げた通り月間利用者数が5,000万人ほどの、多くの方が利用しているECモールです。
こちらの数値は日本国内におけるECモールのなかでは最も高いといわれており、その分集客力が高いといえます。
ビジネスにおいて、多くの方は高い集客力が期待できる場所に店舗を構えたいと考えることでしょう。
楽天市場では多くの方が利用していることから、高い集客力が期待できるのです。
その結果、楽天市場では下記のような実績を得ることができました。
- 楽天ID数 :1億以上
- 流通金額 :6億円
- 国内EC流通総額 :前年比+12.3%
- 1日あたりの流通金額 :153億円
- インターネット通販全体シェア :0%
セールやキャンペーンなどのイベントが多い
楽天市場の特徴として、セールやキャンペーンなどのイベントが多い点が挙げられます。
テレビCMやWeb広告などで、これらのCMをご覧になったことがある方は多いのではないでしょうか?
これらのイベントは既存顧客の獲得だけではなく、新規ユーザーの獲得も目的としています。
「〇% OFF!」や「ポイント〇倍!」といった文言を見ると、お得に感じるユーザーは多いものです。
イベント期間中は通常時よりも多くのユーザーが集まり、それに伴い店舗の収益が増加します。
また、楽天がスポンサーの球団やサッカーチームが勝った・優勝した際にも楽天市場でイベントが行われます。
このように、楽天市場本体がユーザー・収益を増やすためのプロモーションを行っている点が特徴です。
楽天ポイントによる集客
楽天市場に限らず、楽天ではサービスを購入・利用した方に対して「楽天ポイント」を付与しています。
楽天ポイントは楽天サービス内だけではなく、コンビニやその他店舗などで利用することができるものです。
還元率は100円ごとに1.0%ですが、楽天ではSPU(スーパーポイントアップ)を利用することができます。
SPU(スーパーポイントアップ)とは?
楽天におけるSPUとは、楽天のグループサービスを使えば使うほど、ポイントアップするサービスになります。
ポイントアップのためには対象となるサービスの条件を達成する必要があり、最大が16.5倍になるのです。
SPUの対象となるのは全部で13サービスであり、例えば下記のようになります。
SPU 16.5倍 + 楽天イーグルス・ヴィッセル神戸が優勝した翌日 2倍 = 18.5倍
SPU 16.5倍 + お買い物マラソン 29倍 = 45.5倍
SPU 16.5倍 + ワンダフルデー 2倍 = 18.5倍
このように、楽天を利用することで多くの利用可能なポイントを獲得できるため、ユーザーが集まってくるのです。
参考ページ:楽天市場ホームページ「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」
(https://event.rakuten.co.jp/campaign/point-up/everyday/point/about/?l-id=pc_top_bnr_2)
専任のECコンサルタントのサポートを受けられる
楽天市場に出店すると、店舗に専属のECコンサルタントが付き、さまざまな相談をすることができます。
ECコンサルタントはネット販売のプロフェッショナルで、商材の価格設定や商戦期の企画担当などを考えます。
また、ECコンサルタントで受けられるサービスのひとつとして、競合店舗の情報を教えてもらえる点が挙げられます。
開示可能な情報には限界がありますが、他店舗の情報を得られるとそれらを活かすことができるでしょう。
ほかにも、売り上げの伸び悩みや商品の販売方法についてのアドバイスを受けることができます。
自店舗で解決できないような悩みを気軽に相談できる点は、ECコンサルタントのメリットといえるでしょう。
ネットショップのノウハウを学ぶことができる
楽天市場では、ネットショップのノウハウに関する知識を身に着けることができる「楽天大学」を開講しています。
楽天大学ではEラーニング形式の「RUx」や、チャットしながら楽しく学べる「学びLIVE」を閲覧可能です。
特に、RUxでは900本程度の動画が用意されているため、さまざまなノウハウを学ぶことができるでしょう。
また、楽天では売り上げを伸ばしたい店舗が楽天内の店舗からアドバイスを受けることができる「NATIONS」があります。
実際に売り上げをあげている店舗からリアルなアドバイスを受けられる点は、ほかのECモールにはないメリットではないでしょうか。
このように、楽天には店舗運営者をサポートするためのさまざまなサービスが充実している点がメリットといえます。
参考ページ:楽天市場ホームページ「楽天大学」
(https://university.rakuten.co.jp/)
参考ページ:楽天市場ホームページ「NATIONS」
(https://www.rakuten.co.jp/ec/nations/)
楽天市場に出店するデメリット
一方、楽天市場に出店することで下記のようなデメリットが存在します。
ランニングコストが発生する
楽天市場では、下記のように出店プランによって、毎月ランニングコストを支払う必要があります。
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
対象者 | ネットショップ運営のご経験が少ない事業者様におすすめ! | 目標月商が約140万円以上の事業者様におすすめ! | 商品数や画像量が多く必要な事業者様におすすめ! |
月額費用 | 19,500円 | 50,000円 | 100,000円 |
支払方法 | 年間一括払い | 半年ごとの2回分割払い | 半年ごとの2回分割払い |
契約期間 | 1年 | 1年 | 1年 |
登録可能商品数 | 5,000商品まで | 20,000商品まで | 無制限 |
画像容量 | 500MBまで | 5GBまで | 無制限 |
システム手数料 |
パソコン 3.5%~6.5%
モバイル 4.0%~7.0% |
パソコン 2.0%~4.0%
モバイル 2.5%~4.5% |
パソコン 2.0%~4.0%
モバイル 2.5%~4.5% |
しかし、プランは自由に選ぶことができ、いつでも変更することができます。
売り上げ規模によって拡大することができるため、ランニングコストをある程度コントロールが可能です。
競合が多い
楽天市場では高い集客力があるため、その分出店している店舗が多く存在します。
同業他社も多いことから、自店舗にとってのライバル店舗も多く構えていることでしょう。
競合店舗よりも収益を上げるためには、価格や取扱商品、店舗のページなどに差別化要素を含めることが重要です。
価格が安い、商品数が多い、ページが見やすいといった要素は、差別化に影響するものといえます。
店舗数が多くても、差別化をしっかりとできていると安定した収益を得られるでしょう。
まとめ|総じてメリットが多い
今回は、楽天市場に出店することで得られるメリットと、発生するデメリットについてご説明しました。
下記、楽天市場に出店することで得られるメリットです。
- 利用者が多い
- セールやキャンペーンなどのイベントが多い
- 楽天ポイントによる集客
- 専任のECコンサルタントのサポートを受けられる
- ネットショップのノウハウを学ぶことができる
一方、ランニングコストが発生する、競合が多い点はデメリットといえます。
しかし、このデメリットはほかのECモールにもいえることから、楽天に限ったものではありません。
総じて、楽天市場に出店すると、デメリットよりもメリットの方が大きいといえるでしょう。