楽天市場の配布型クーポン|作成方法や配布時のポイントについて解説
楽天市場では収益を上げるために、さまざまなプロモーションを行います。
そのなかでも、ユーザーに対して直接メリットを与えられるものとして、クーポンの配布があります。
実店舗や街頭でも、クーポンを配布しているとついつい受け取ってしまうという人は多いのではないでしょうか?
今回は、楽天市場の配布型クーポンについて、作成方法や配布時のポイントとあわせて解説します。
楽天市場で使えるクーポンの特徴
「プロモーションのためにクーポンを発行しよう!」と思っても、最適なクーポンを配布しなければ効果はあらわれません。
むしろ、割引となった分収益がマイナスとなってしまうため、期待していたような利益を得られないことがあります。
まずは、楽天市場で発行することができるクーポンの種類と特徴を理解することが重要です。
配布型クーポン
配布型クーポンは、利用期間や対象商品、対象となる購入金額など、さまざまな設定を自由に行うことができます。
楽天市場ではクーポンを発行したあと、RaCoupon(ラ・クーポン)ページに掲載されます。
良い商品を安く手に入れたいユーザーは、ラ・クーポンページから閲覧することがあります。
自店舗のページだけではなく、ラ・クーポンページにも表示されることで、多くの流入と収益が期待できるでしょう。
値引き方法については割引や○○円OFFといった定額値引きのほか、送料無料が含まれます。
サンキュークーポン
サンキュークーポンとは、自店舗で購入したユーザーに対して発行するクーポンであり、リピート購入を目的としています。
こちらについても初回購入やすべてのユーザーなど、ターゲットを選択することができます。
値引き方法についても配布型クーポンと同様で、割引や定額値引きなどが含まれます。
クーポンアドバンス広告
クーポンアドバンス広告とは、楽天が保有するビッグデータに基づいて、購入意欲が高いユーザーに配信する広告です。
配信物はクーポンであり、ターゲティングされたユーザーにクーポンが配布されるため、転換率が高い特徴があります。
ターゲティング方法は過去に似たような商品を購入したユーザーや検索ワードなどを参考にしています。
配布型クーポンの活用方法
こちらでは、配布型クーポンの活用方法をご紹介します。
効果見積もりを行う
クーポンを発行する際の懸念事項として、どれくらいの利益が上がるのかということではないでしょうか?
実際に、「クーポンを発行すればユーザーは来るだろう」と、安易に考えてしまう店舗経営者は多いものです。
しかし、その結果集客がうまくいかないほか、赤字となってしまう可能性が考えられます。
楽天では発行するクーポンがどれくらいの成果を上げられるのかをシミュレーションすることができます。
下記、効果見積もりの方法です。
- RMSを開く
- 「クーポン設定」から、「サンキュークーポン効果見積もり」をクリック
- 効果見積もりフォームの「利益率」「クーポン利用金額条件」を入力
- 「見積もりする」をクリックすると、期待できる効果を確認することができます。
- 最後に「これでクーポンを発行する」ボタンをクリックすると、指定した内容でクーポンを発行します。
商品名にクーポンの有無を記載する
ラ・クーポンページを経由していないユーザーのほとんどは、検索結果から商品を探すことでしょう。
しかし、クーポンの存在はページを開かなければ分からないほか、楽天の会員ではないユーザーにはクーポンが表示されません。
会員・非会員問わず対象商品にクーポンが存在していることを知ってもらうために、商品名を編集しましょう。
多くの店舗では【〇円OFF!】や【〇% OFF!】といった表示を商品名に記載しています。
このように、商品名に記載することでどのようなユーザーでもクーポンの有無を確認することができます。
目的別に公開・非公開設定を行う
一般的に、クーポンを発行する目的は販売力強化であり、お得感を出すことで多くのユーザーを集客します。
しかし、メルマガやSNSといった他媒体と組み合わせたり、新規・リピーターなどさまざまなターゲットに絞ったりできます。
販売力強化以外にも認知拡大やリピーター獲得などの戦略を行う際は、公開設定を使い分けましょう。
たとえば、全ユーザーを対象として販売力を強化したい場合は公開設定にします。
また、クーポンを非公開設定にすると、メルマガやSNSで限定的に配信し、そのユーザーのみにプロモーションをかけられます。
限定公開のメリットは特別感を演出できる点であり、ほかの人では得られないサービスを提供できることになります。
特定の商品を指定する
楽天市場では既存の定番商品だけではなく、製造・開発直後の新商品も販売しています。
しかし、新商品は既存品ほど認知度が高いわけではなく、売れるまでに時間がかかることがあるものです。
そのような場合、メルマガやSNSなどの媒体を利用して、認知拡大と購入を促す店舗が多くあります。
告知内容にクーポンを付けておくことで、転換率の向上を狙うことができます。
購入したユーザーがレビューで高評価をすると、SEOでも高い評価を得られるためより多くのユーザーに認知が可能です。
効果検証と改善を繰り返す
収益を上げるために、店舗はさまざまな施策を行う必要があります。
多店舗で成功したプロモーションが、必ず自店舗でも成功するとはいえません。
というのも、全店舗収益を得ることが目的になりますが、収益を上げるためのプロセスや考え方が異なるからです。
今後、より一層の収益を上げるためには、これまでに行った施策の良い点・悪い点などを必ず検証しましょう。
たとえば、割引率が10%と20%の際、利益を大きく残した方が成功だといえます。
また、商品だけの画像と説明文が記載された画像では、どちらの方が転換率が高いのかを確認することも挙げられます。
このように、楽天市場に限らずビジネスを行う際には効果検証と改善を繰り返すことが重要です。
配布型クーポン活用時の注意点
このように、楽天市場においてクーポンはさまざまなプロモーションに用いることができるツールだといえます。
しかし、クーポンを使用する際には下記のポイントに注意しておきましょう。
- 値引きしすぎる
- 発行済クーポンは内容の変更ができない
- クーポンが使用できる商品
- 同一期間内に複数のクーポンを発行する
まず、クーポンを発行する際に計算が甘かったり、入力ミスが発生したりすることで値引きしすぎることがあります。
クーポンを発行しても、店舗は最低限の利益を獲得しなければなりません。
しかし、値引きしすぎると赤字になってしまうほか、クーポン利用後は値段があがってしまうためリピートにつながりづらくなるでしょう。
また、クーポンは楽天によって、下記の期間以外は修正することができなくなっています。
配布型クーポン:有効期間開始日時の60分前まで
サンキュークーポン:獲得開始日時2日前の00:00まで
こちらもヒューマンエラーによって打ち間違える可能性があるため、発行前に十分に確認しておきましょう。
ほかにも、クーポンが使用できるのは通常商品であるため、予約品や定期購入品は対象外になる点には注意が必要です。
ユーザーに猜疑心を持たれないためには、特定の期間内に複数のクーポンを発行しないようにしておきましょう。
まとめ|クーポンは毒にも薬にもなる
今回は、楽天市場におけるクーポンの作成方法や配布時のポイントについて解説しました。
楽天市場では配布型・サンキュークーポンのほか、クーポンアドバンス広告などを用いてプロモーションを行えます。
配布型クーポンは下記のように活用することができるため、現在多くの店舗が実施しています。
- 効果見積もりを行う
- 商品名にクーポンの有無を記載する
- 目的別に公開・非公開設定を行う
- 特定の商品を指定する
- 効果検証と改善を繰り返す
一方、クーポンを発行する際には下記のポイントに注意しなければなりません。
- 値引きしすぎる
- 発行済クーポンは内容の変更ができない
- クーポンが使用できる商品
- 同一期間内に複数のクーポンを発行する
これらに注意することで、クーポンは店舗の収益を上げるための協力なツールとして活躍してくれることでしょう。
とはいえ、使い方を間違えてしまうと店舗の収益を下げるものとなってしまうため、使い方が肝心です。
クーポンはユーザーに直接的なメリットを与えるものですが、その分店舗の身を削って販促を行うものになります。
そのため、クーポンを発行する際には、必ず目的とターゲットを明確にしておきましょう。