楽天市場に出店して赤字になる店舗の特徴と改善方法
楽天市場には毎日多くのユーザーが集まるため、その分出店している店舗が多くなります。
そのため、自店舗の作り込みができていなかった場合、競合他店舗にユーザーを取られてしまうため、収益が上がりません。
その結果、手数料ばかりが取られてしまうことにより赤字経営に陥ってしまう店舗は少なくないものです。
そこで、今回は楽天市場に出店して赤字になる店舗の特徴と改善方法をご紹介します。
楽天市場に出店して赤字になってしまう原因
収支を見誤ってしまった
楽天市場に出店する際、下記の通り全プランに初期費用が発生するのと、プランごとに月額費用が発生します。
全プラン共通の料金
初期登録費用 | 60,000円 |
楽天ポイント | 楽天会員の購入代金(税抜き)×付与率(通常1.0%) |
楽天スーパーアフィリエイト | アフィリエイト経由売り上げの2.6~5.2% |
モールにおける取引の安全性・利便性 向上のためのシステム利用料 |
月間売上高の0.1% |
R-Messe | 月額固定費:3,000円~ |
楽天ペイ利用料 | 月間決済高の2.5%~3.5% |
プラン
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
対象者 | ネットショップ運営のご経験が少ない事業者様におすすめ! | 目標月商が約140万円以上の事業者様におすすめ! | 商品数や画像量が多く必要な事業者様におすすめ! |
月額費用 | 19,500円 | 50,000円 | 100,000円 |
支払方法 | 年間一括払い | 半年ごとの2回分割払い | 半年ごとの2回分割払い |
契約期間 | 1年 | 1年 | 1年 |
登録可能商品数 | 5,000商品まで | 20,000商品まで | 無制限*3 |
画像容量 | 500MBまで*2 | 5GBまで*2 | 無制限*3 |
システム手数料 |
パソコン 3.5%~6.5%
モバイル 4.0%~7.0% |
パソコン 2.0%~4.0%
モバイル 2.5%~4.5% |
パソコン 2.0%~4.0%
モバイル 2.5%~4.5% |
これらは割り引くことができないもので、初期と毎月に発生するものです。
しかし、出店したばかりの状態では収益を上げにくく、しばらく赤字が続いたという企業は少なくありません。
価格競争が激しい
楽天市場では同じ商品を販売する店舗が多いことから、価格競争に巻き込まれることが多いといった特徴があります。
システム上、容易に価格を変更することができる点も、価格競争が発生しやすい要因といえるでしょう。
価格競争に勝ちつつ、収益を上げるためには仕入れ値を下げる必要がありますが、簡単には下げてもらえないものです。
逆に、低価格で出品している店舗はメーカーと価格交渉を行って、低価格で仕入れている可能性が考えられます。
商品自体が売れにくい
商品のなかには高回転率のものや年に数回しか出荷しないものなど、さまざまなものが含まれています。
回転率が低いもののなかには需要が低いもの、質が悪い商品といったものがあるため、一概には原因をいえないものです。
楽天市場に出店しても収益を上げられない店舗のなかには、出店前のリサーチができていないことが考えられます。
楽天市場で勝負したい方は、事前に取扱商品に関するリサーチを徹底しておきましょう。
赤字からの脱却方法
こちらでは、楽天市場における赤字からの脱却方法をご紹介します。
利益率を考慮する
楽天市場で赤字経営に陥ってしまう店舗の特徴として、収入と支出の計算が甘いことが挙げられます。
下記、楽天市場における収入と支出になります。
収入
- 楽天市場で商品を販売した際に得られる売上
支出
- 出店料
- 手数料
- 配送料
- EC運営に携わったスタッフの人件費
これらのことより、楽天市場に出店する際にはさまざまな収入と支出の要素を考慮しなければなりません。
プランを検討する
楽天市場では下記のように3プランが用意されており、それぞれで月額費用が異なります。
- がんばれ!プラン:19,500円
- スタンダードプラン:50,000円
- メガショッププラン:100,000円
「がんばれ!プラン」と「メガショッププラン」では5倍以上の差があるため、考えなしに「メガショッププラン」にすると大赤字になります。
ほとんどの店舗は、最も低額である「がんばれ!プラン」から始めて、収益や商品数など店舗の規模が拡大してからランクを上げます。
楽天市場ではいつでも自由にプランを変更することができるため、フレキシブルな経営を行いましょう。
送料・配送設定を最適化する
Amazonで送料無料サービスを提供しているように、楽天市場でも送料や配送に関するさまざまなサービスを提供しています。
楽天市場では配送地域や配送方法などによって送料が決まるため、どの地域でも同じ総量で提供することはおすすめできません。
一般的に、ユーザーは納品日が短く、送料負担がない店舗から購入する傾向にあります。
そのため、購入数が伸び悩んでいる店舗は、送料・配送が正しく設定されているのかを確認しましょう。
SEO対策を行う
楽天市場で売れなかった場合、手っ取り早く広告を配信すれば良い、と考える人は少なくないでしょう。
しかし、広告を配信するとその分の費用が発生するため、利益率は低い傾向にあります。
一方、検索結果に上位表示をさせるSEO対策は無料で行える集客方法であることから、現在多くの店舗が実践しています。
SEO対策にもさまざまなテクニックが求められますが、まずはタイトルや商品情報を充実させておきましょう。
売れ筋商品を用意する
「商品自体が売れにくい」の項で説明した通り、商品のパワーが弱いと購入数・収益が伸び悩んでしまいます。
安定した収入を得るため、売れ筋商品を複数用意することで購入数が伸びるため、赤字から脱却しやすくなります。
売れ筋商品を知るためには、競合他店舗や実店舗を対象とした徹底したリサーチが必要です。
単価が高い・回転率が高いような売れ筋商品があることで、回転率だけではなくまとめ買いをしてくれる可能性が高まります。
まとめ|赤字には必ず原因がある
今回は、楽天市場で赤字経営に陥ってしまう原因についてご説明しました。
下記、楽天市場で赤字経営に陥ってしまう原因の一例です。
- 収支を見誤ってしまった
- 価格競争が激しい
- 商品自体が売れにくい
これらを避けるために、利益率を考慮・プランを検討・送料・配送設定を最適化・SEO対策・売れ筋商品を用意しましょう。
赤字になる原因は必ず存在するため、まずは自社分析を行うことが重要です。