Qoo10で売上をアップさせるために取り組むべき施策をご紹介
Qoo10に出店する理由のなかには、認知拡大が目的だという店舗もあることでしょう。
しかし、その認知拡大も根本をたどっていくと、結局は売上を上げることが大きな目的になります。
KGIが売上だとすると、KPIは認知拡大や商品ラインアップの充実などに設定できます。
とはいえ、多くの店舗がKGI、およびKPIの達成に四苦八苦していることと思います。
こちらの記事では、Qoo10で売上をアップさせるために取り組むべき施策をご紹介します。
売れない原因の究明
まず、Eコマースにおける売上は、下記の数式で算出することを覚えておきましょう。
売上 = アクセス数 × 転換率(CVR) × 客単価
たとえば、アクセス数が少ない店舗でも、転換率と客単価が高い場合、多くの売上が期待できます。
一方、アクセス数が多くても転換率と客単価が低い場合、売上も下がってしまいます。
これらすべてを実施すると多くの時間と手間を要するほか、成功要因が分からなくなります。
そのため、多くの店舗はアクセス数・転換率・客単価のいずれかから改善に臨みます。
どれから改善するのかは経営・販売戦略に則り、店舗の判断に依存するため、正解はありません。
下記にて、アクセス数・転換率・客単価の改善方法および下がってしまう要因などについて解説します。
アクセス数
Qoo10で売上を上げるためには、まずは自店舗や取扱商品ページにアクセスしてもらわなければなりません。
アクセス数はいわゆる分母に該当する要素であり、そのなかのユーザーのうち数割が購入に至ります。
たとえば、転換率が3%、客単価が1,000円、デイリーユーザー数が1,000人の場合と100人の場合はどうでしょうか。
結論、より多くのユーザーを集めている前者のほうが高い売上を獲得できます。
分母であるアクセス数が多くなるほど自店舗や商品に興味を持っている可能性があるユーザーの集客が期待できるものです。
アクセス数が少ない店舗は、SEO対策や広告運用などを行っていないため、そもそも存在を知られていない可能性があります。
転換率
転換率はしばしばコンバージョン率と言い換えられる単語で、転換数 ÷ ユーザー数で算出できます。
たとえば、客単価が1,000円、デイリーユーザー数が100人、転換率が3%と5%の場合、後者のほうが売上を得られます。
Qoo10に出店する目標は、ほとんどの企業は売上を立てることであり、アクセスをしてもらうことではありません。
アクセスはあくまで手段であり、多くの人にたくさん購入してもらうために実施します。
また、新規顧客とリピーターで転換率が異なるため、どちらのユーザーに注力するのかも考えなければなりません。
転換率が改善されることにより、ほかの商品ページにも応用できることから、継続した売上向上が期待できるでしょう。
客単価
Qoo10では商品を受注後、受発注処理や梱包業務など、さまざまな作業を経てユーザーに荷物が届きます。
その際には人件費や梱包費といったさまざまなコストが発生するため、運営の際には費用対効果を算出しなければなりません。
売上の観点からすると、デイリーユーザー数が100人、転換率が3%、客単価が500円と1,000円の場合、後者のほうが高い費用対効果を実現できています。
しかし、客単価を上げるために商品を値上げすると、不合理な値上げに対してユーザーは不安を覚え、顧客離れにつながります。
そのため、Qoo10で客単価を上げるためには、商品ページにオプションを設けたり、セット品を作ったりします。
一度の注文における客単価が向上することで、同じ作業でも費用対効果を改善できます。
このように、アクセス数・転換率・客単価を上げるべき理由はさまざまですが、具体的に何をするべきなのでしょうか?
下記より、アクセス数・転換率・客単価それぞれの改善方法をご紹介します。
SEO対策
SEO(Search Engine Optimization)対策はアクセス数を改善する方法であり、「検索エンジン最適化」を意味します。
最適化するのはページの内容であり、正しく評価されるページ内容にすることで、検索エンジン(Qoo10)からの評価を高めます。
Qoo10から「このページは良いページだ」と評価されることで、検索結果の上位表示を獲得できます。
多くのユーザーは検索エンジンの上位ページから閲覧するため、認知・アクセスしてもらえる可能性が上がります。
ページを見てもらうためにはまず認知してもらう必要があり、上位表示が続くことでより多くの人にページを見てもらえます。
ほかの施策と比較すると中~長期的な施策にはなりますが、継続して集客ができる点が魅力です。
内部施策
本来の内部施策は、htmlソースコードなどに含まれる<title>タグや<h1>タグなどの情報を改善するものになります。
Qoo10の場合、商品タイトルや説明文などに、注力キーワードを含めて伝わりやすい情報に改善することが挙げられます。
キーワードにはブランド名・商品名・メーカー名をはじめとした「指名キーワード」と、それ以外の「一般キーワード」があります。
指名キーワードは購入するべき商品が決まっているユーザー、一般キーワードは比較検討や探しているユーザーに調べられます。
キーワードが含まれていなかった場合、検索をしてもヒットしないため、誰にも気付かれない、ということになりかねません。
そのため、Qoo10で内部施策を実施する際は、まずは注力するキーワードを決定し、タイトルなどに入れてみましょう。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、注力キーワードに関するコンテンツを作成し、専用のページに記載して専門性を高める施策です。
しかし、Qoo10においては、商品ページで専門性を高める必要があります。
類似商品との違いや使い方、使用シーンなどを説明することで、そのページはほかの店舗にはない「独自性」を確立できます。
同じ情報が書かれている10ページよりも、プラスアルファで独自性があるページのほうが高い評価を得られると考えられます。
また、ユーザーの評価やレビュー、使ってみた感想なども、独自性を演出するための要素となります。
「ユーザーは○○が気になると思うから、書いておこう」という気付きが、コンテンツマーケティングで成功する秘訣です。
広告運用
Qoo10などのWeb広告では、検索エンジンやページに用意された広告枠に、自店舗が入稿した広告を配信することを指します。
検索結果に表示される広告を「リスティング広告」、ページにバナーが表示される広告を「ディスプレイ広告」といいます。
Qoo10では、下記4つの広告を配信できます。
- Qoo10内の検索に連動して掲載される広告
- Qoo10内の特集ページに掲載される広告
- Qoo10独自のクーポン/メール施策
- Qoo10外のメディアに掲載する広告(SingleOne AD)
ほかのECモールと比較すると、Qoo10の広告は低コストで配信できる点が特徴になります。
メガ割やメガポなど、各種キャンペーン中にプロモーションを活用することで、多くの顧客を獲得できるでしょう。
下記はQoo10で配信できる広告になります。
|
タイムセール |
プラス展示 |
パワーランク アップ |
スマート セールス |
今日の特価 |
Q-Special プレミアム |
掲載面 |
タイムセール枠 |
検索結果、カテゴリーページ |
検索結果 |
検索結果、カテゴリーページ 他 |
今日の特価枠 |
Qoo10トップ枠 |
掲載期間 |
7時間 10時間 |
24時間 |
2日〜90日 |
1日〜 |
24時間 |
24時間 |
露出単位 |
商品 |
商品 ショップ Q-Special ブランド |
商品 |
商品 |
商品 |
特集ページ ショップページ |
割引率 |
1%以上 |
- |
- |
- |
1%以上 |
- |
掲載料金 |
2,000〜6,000円 |
入札制: 100円から スタート |
200円 (2日) |
- |
1,000〜 3,000円 |
20,000円 |
成約手数料 |
割引前の販売価格×手数料率 |
- |
- |
決済金額×手数料率 5〜30% |
割引前の販売価格×手数料率 |
- |
下記にて、それぞれの広告の特徴について触れていきます。
プラス展示
プラス展示広告は目的買いのユーザーを対象としており、検索キーワードで検索した際に表示される広告です。
検索結果の上段に商品が表示され、目的買いのユーザーを対象としていることから、高いコストパフォーマンスを発揮します。
パワーランクアップ
パワーランクアップ広告は1日あたり100円から始められる広告であり、アクセス数の控除が目的となります。
検索結果とカテゴリーページの両方で、広告を使っていない一般商品より上段に表示されます。
スマートセールス
スマートセールス広告は新規顧客の獲得、および1件の注文を獲得するためにかかる広告費(CPO)の抑制に有効です。
5%から30%までの手数料率に応じて、さまざまな広告枠に自動で商品が掲載されます。
今日の特価
今日の特価枠に表示される広告は、掲載時間が2時間、掲載料金は最大3,000円のサービスです。
多くのユーザーが視聴する可能性がある特価ページに広告が表示されるため、集客および顧客獲得に有効といえます。
Q-Specialプレミアム
Q-Specialプレミアム広告は、ほとんどのユーザーが最初に目にするQoo10のトップページに表示される広告です。
特集ページやショップページに誘導することができ、多くのユーザーが目にすることからアクセス数の増加が期待できます。
転換率対策
多くのユーザーがアクセスしても、結局購入に至らなければ売上にならないため、施策としては失敗になります。
購入してもらう可能性を高めるためには、下記戦略により転換率の改善が重要です。
キャンペーンへの参加
Qoo10ではメガ割やメガポといった、ユーザーにメリットがあるさまざまなキャンペーンが開催されています。
キャンペーンではQoo10とショップが費用を負担しあう必要がありますが、期間中はユーザーの購買意欲が高まります。
また、セールにあわせてショップ独自の割引やクーポン配布を行うことで、転換率をさらに高められるでしょう。
キャンペーンでの集客および転換率向上を最大化するためには、Qoo10が配信するスケジュールを確認し、事前準備が重要です。
入口商品の設定
入口商品とは、お試し商品や低価格に設定した定番商品などを指すものであり、集客および初回購入を促すことが目的です。
多くのユーザーは初めて購入する商品や店舗に抵抗があるため、新規購入のハードルを下げるために設定されます。
リピーターもはじめは新規顧客であったことから、初回購入時に手厚いサービスを提供することでリピーター化が実現できます。
ただし、2回目以降にずさんな対応をしてしまうと顧客離れにつながるため、全ユーザーに高品質なサービスを提供しましょう。
クーポンの発行
実店舗でもECモールでも、ほとんどのユーザーはクーポンを受け取っていやな気分になる人はいないものです。
Qoo10では店舗独自のクーポンを発行することができ、売上が上がらないときに配布すると転換率向上が期待できます。
何度も購入してもらっているリピーターに配布することで、囲い込みが可能です。
客単価改善
Qoo10で客単価を上げるためには、商品ページを充実させることが重要です。
たとえば、商品ページで別の商品をあわせて購入できるオプションを設定することで、1回の注文における客単価が向上します。
また、複数の既存品をまとめてセット商品として、専用のページを設定することも有効です。
単価だけに特化するのであれば、送料無料設定の活用も有効ですが、その際は費用対効果・残る利益についても検討しましょう。
このように、Qoo10で売上を上げるためには、アクセス数・転換率・客単価を改善する必要があります。
しかし、すべてを一度に実施するのは難しく、作業が分散してしまうため、ひとつずつ実行していくことをおすすめします。
ひとつの施策を実行してから一定期間後に成果を確認し、その施策の成否を判断することで、課題や改善点を抽出できます。
Qoo10での施策は、継続したPDCAサイクルによって改善、および売上の最大化が実現できるのです。
アクセス数が上がらないときは、転換率対策を実行するなど、ときには思い切った方向転換も良いでしょう。
まとめ|アクセス数・転換率・客単価のどれからメスを入れる?
こちらの記事では、Qoo10で売上をアップさせるために取り組むべき施策をご紹介します。
売上は「アクセス数 × 転換率 × 客単価」で算出できるため、それぞれの要素を改善することで売上を向上できます。
売上対策の場合はSEO対策や広告運用、転換率対策の場合はキャンペーンへの参加や入口商品の設定、クーポンの発行が有効です。
また、客単価を改善するために商品ページの充実やセット商品・ページの設定などを実施している店舗があります。
自店舗が抱える課題を解決できる施策を継続して実行して、売上の最大化を目指しましょう。