楽天市場で利用できる広告の種類と運用のコツをあわせてご紹介
楽天市場は、5,000万人以上の月間利用者数を誇る、日本最大のECモールです。
1日換算でも多くの利用者が集まることから、モール内には多くのお店が出店しています。
競合他店よりも多くの収益を上げるためには、自店舗や商品のプロモーションを行う必要があります。
今回は、楽天市場で実施できるプロモーションのひとつである、広告運用の種類についてご説明します。
検索広告
検索広告とは、楽天市場の検索ボックスに入力したキーワードに対して、最適な商品を表示させる広告です。
検索広告自体はGoogleやYahoo!といった検索エンジンでも用いられていますが、楽天市場は直接収益に影響します。
楽天市場における検索広告は検索結果の上位に、「PR」という文字とともに表示されます。
表示枠はパソコンの場合は4枠、スマートフォンの場合は6枠になります。
また、こちらの広告は2ページ以降も表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいといった性質をもちます。
検索広告のメリット
下記は、検索広告のメリットです。
認知度アップに貢献する
先述の通り、楽天市場の検索広告は検索結果の上位に表示されるため、多くのユーザーが目にすることになります。
SEOでも、1ページ目の上位に表示されるものと2ページ以降にあるものでは、前者の方が目にするユーザーが多いものです。
ある程度のテクニックは必要ですが、検索広告は上位表示の権利をお金で買うともいえるでしょう。
多くのユーザーが目にするということは、それだけ商品を知ってもらえるため、購入数を改善することができます。
クリック課金である
広告運用に関する知識が浅い方のなかには、「広告が表示されたらお金が発生する」と思われている方がいらっしゃるでしょう。
確かに、広告のなかにはユーザーに表示されたときに費用が発生するものがあるため、一概に間違いだとはいえません。
しかし、検索広告についてはクリック課金制であることから、表示されるだけでは費用が発生しないといった特徴があります。
そのため、多くのユーザーに商品の存在を知ってもらえるだけではなく、興味があるユーザーをページ内に誘導することができます。
画像情報も表示される
GoogleやYahoo!の検索広告では、基本的には文章ベースの情報が記載されています。
しかし、ECモールでは文章よりも画像を見るユーザーが多いため、文章を充実してもクリックされない可能性があります。
楽天市場の検索広告では文章だけではなく、画像も表示されるため、高い訴求力がある点が特徴です。
ただし、画像ばかりを充実させるのではなく、画像を補填するためにも文章の内容もしっかりとしたものにしましょう。
デメリット
下記にて、検索広告のデメリットをご紹介します。
運用しなければならない
検索広告に限らず、広告を出稿する際には1日あたりの予算やクリック単価などを調整しなければなりません。
また、表示回数やクリック数などを確認して、より多くのユーザーに認知・購入してもらうために改善を繰り返す必要があります。
このように、広告で成果を上げるためにはさまざまな内容を改善しなければならないため、時間と手間が発生します。
広告運用に関するノウハウを蓄積するためには多くの情報と時間が必要である点もデメリットといえるでしょう。
キーワードによって費用がまちまち
先述の通り、楽天市場の検索広告ではクリック課金制が採用されているため、表示されるだけでは費用が発生しません。
しかし、クリック単価は競合他店とのオークション形式で決定するため、キーワードによっては高額になります。
検索数が多いキーワードほど集客ができますが、その分クリック単価が高額になる傾向があるのです。
高額なクリック単価のキーワードで配信すると、すぐに日予算を使い切ってしまう点は懸念です。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は検索広告と同様に運用型広告に分類されますが、こちらは画像がメインの広告になります。
特に、近年多くの店舗が注目しているのが、2021年にリリースされた「ターゲティングディスプレイ広告」です。
ターゲティングディスプレイ広告は店舗側が設定したセグメントにバナー広告を配信できる広告になります。
通常、GoogleやYahoo!のディスプレイ広告は、ターゲットを設定しなかった場合さまざまなサイトに表示されます。
たとえば、経済系のページにおもちゃの広告が表示されるなど、不適切なターゲットに表示される可能性があるのです。
そこで、広告運用者はディスプレイ広告を配信する際には、「ターゲティングの設定」を行います。
下記、ターゲティングディスプレイ広告が掲載される場所です。
- 楽天市場TOPページ
- ランキングページ
- 閲覧履歴
- 購入履歴
- お買い物マラソン
- 楽天スーパーセール
- ブックマーク など
また、ターゲティングを行う際には、下記のセグメントから選択します。
セグメント一覧
会員登録情報
- 年齢
- 性別
- 会員ランク
- 居住地域(エリア)
- 居住地域(都道府県)
閲覧履歴
- 第一階層ジャンル別(38ジャンル)
- 第二階層ジャンル別(530ジャンル)
イベント興味
- イベント
- 大型イベントにおける最大買い回り数
購買履歴
- 第一階層ジャンル別(38ジャンル)
3ヶ月以内3回以上購買
- 主要9ジャンル
ライフステージ
- 既婚子供有無
- 居住形態
- 借家
- 自家用車
- 年収
自店舗来訪・購入履歴
- 新規・既存ユーザー
これらからお分かりいただけると思いますが、ターゲティングは非常に細かく選定することができます。
たとえば、「楽天スーパーセールで5回購入した、東京都に住む女性」などが可能です。
ただし、個人情報保護法などにより、名前などで個人を指定することはできません。
ターゲティングディスプレイ広告のメリット
下記にて、ターゲティングディスプレイ広告のメリットをご紹介します。
細かいターゲティングができる
先述の通り、ターゲティングディスプレイ広告は細かいターゲティングが可能です。
商品に興味を持っている可能性があるユーザーをペルソナなどで設定し、その情報をセグメントに当てはめます。
その結果、対象ユーザーが楽天市場を利用した際に、自社広告が表示されるようになります。
このことから、ターゲティングディスプレイ広告を利用することで購入確度が高いユーザーを集客できるものです。
パフォーマンスを確認できる
こちらはターゲティングディスプレイ広告に限ったものではありませんが、運用型広告を配信すると成果を確認することができます。
広告は配信するだけでは成果を得られるものではなく、成果から改善点を発見してPDCAを繰り返すことで成果を改善します。
クリック単価が高い場合は抑えるように、クリック数が良くない場合はバナーを変えるなど、データをもとに知れる情報があります。
ときには思い切ってターゲティングを変えてみるなど、大胆な施策が必要なときもあるでしょう。
ターゲティングディスプレイ広告のデメリット
一方、ターゲティングディスプレイ広告を配信する際には、下記のようなデメリットには注意しましょう。
配信までに時間がかかる
ターゲティングディスプレイ広告を配信する際には、バナーの内容などが適切なのかを審査します。
表現や虚偽などの情報が記載されている場合、審査を通過できないということから修正しなければなりません。
また、審査は2~3営業日を要することがあるため、何度も修正をするとその分配信が遅れてしまいます。
このため、内容によっては修正に時間がかかり、デメリットとなる場合があります。
まとめ|広告は売り上げ促進剤のひとつ
今回は、楽天市場における広告についてご説明しました。
楽天市場では検索エンジンに表示される検索広告と、画像がメインで表示されるディスプレイ広告があります。
それぞれメリットとデメリットがありますが、どちらも成果を確認してPDCAを繰り返すことにより、購入数を増やせます。
いずれの広告も一定の予算が必要となるため、事前にいくら使えるのかを確認しておきましょう。
競合他店舗よりも認知をしてもらいたい商品をお持ちの運営者様は、広告運用を検討してはいかがでしょうか?