Qoo10で継続的に利益を生み出すために押さえておくべきポイント

Qoo10はeBayが運営する、2010年に生まれたECモールです。

10代から30代の女性をメインターゲットに、多くのユーザーが毎日利用しています。

Amazonや楽天と比べると競合店舗は少なく、越境ECもできることから近年注目されるようになりました。

しかし、すべての店舗が売り上げを上げられるとは限らず、店舗によってはキャッシュフローがうまくいかないところがあります。

こちらの記事では、Qoo10で継続的に利益を生み出すために押さえておくべきポイントをご紹介します。

キャッシュフローの改善

ビジネスにおけるキャッシュフローとは、企業活動による収入から支出を差し引いて残るお金を指します。

キャッシュフローを活用して新たなビジネスを展開したり、ジャンルを増やしたりすることで、より多くの利益を得ます。

Qoo10におけるキャッシュフローで重要なポイントは、「精算サイクル」になります。

精算サイクルとはショップのレベルに応じてランク分けされるものであり、下記のように精算日が異なります。

• 一般セラー ：15日以降の最初の水曜日に精算
• 優秀セラー ：10日以降の最初の水曜日に精算
• パワーセラー ：5日以降の最初の水曜日に精算

このように、ショップのレベルが高くなるほど精算までの期間が短くなるため、キャッシュフローが改善されます。

翌月末払いや翌月末払いなど、清算までに時間がかかる場合は仕入れが難しくなります。

しかし、パワーセラーになれば配送が完了すれば翌週には清算されるため、品切れのリスクを抑えて販売を続けられます。

ほかにも、キャッシュフローを改善するためには下記の施策が重要です。

追跡が可能な配送手段を利用する

Qoo10は配送が完了した日を起点に精算日が確定するため、追跡可能な配送手段を利用しましょう。

追跡が可能な場合はいつ配送が完了するのか、現在の配送状況などを確認できるため、便利に管理を行えます。

注文が入っても発送しない限りは清算されず、発送しても発送処理を行わなければ清算されません。

また、追跡手段がない配送方法を選択した場合、商品がポストに投函され、ユーザーの手元に届いても配送完了にならないのです。

この場合、ユーザー用の管理画面である「My Qoo10」から受け取り確認を行うか、自動で配送完了処理により確定します。

「ゆうメール」や「飛脚ゆうメール便」などがこれらに該当するため、精算日の確定が遅れてしまうことが多いです。

精算日確定が遅れるにせよ、いつ・いくらの精算が確定するのかを把握しておきたいものです。

そのため、Qoo10で商品を発送する際は、追跡が可能な配送手段を利用することをおすすめします。

出金周期を変更する

Qoo10でキャッシュフローを改善する方法のひとつとして、出金周期を変更することが挙げられます。

先述した「追跡が可能な配送手段を利用する」は入金日に関するものでしたが、こちらは出金に関するものです。

Qoo10では自動出金の周期が7日ごとの水曜日・14日ごとの水曜日・毎月最後の水曜日から選べます。

上記のうち、最も早く現金化できるタイミングは7日ごとの水曜日になるため、こちらに変更しましょう。

ただし、出金周期を変更する際は、下記のポイントには注意が必要です。

• 振込手数料は、出金額にかかわらず150円。

7日ごとの水曜日を選んでいる場合は月に4～5回、毎回150円がかかります。

• 出金周期の変更は月1回のみ可能で、水曜日の変更はできません。
• 出金額の指定は行うことはできません。
• 「eBay Japan合同会社」の振込名義で指定口座に支払われます。
• 銀行の営業日基準に従い、振込手続きが行われた翌日に支払いが行われます。

振込手続き日は設定した周期の水曜日で、翌日の木曜日が休業日の場合、金曜日に支払われます。

• 出金周期の初期設定である「毎月最後の水曜日」を変更したい場合は、QSMの「基本情報」内の「My情報」から変更してください。

参考ページ：Qoo10大学ホームページ「知っておきたい！Qoo10運営ルール7選（キャッシュフロー改善＆売り上げアップ）」

（https://university.qoo10.jp/article/52/）

サービスポイントをしっかりと把握する

Qoo10におけるサービスポイントとは、ショップレベルや商品の表示順位に影響を及ぼす要素です。

サービスポイントは発送処理・配送・配送遅延・キャンセル・返品・未受け取り・商品レビューなどが関連します。

それぞれに加点や減点の基準が設けられており、ポイントが高くなるほどショップレベルや商品の表示順位に良い影響を与えます。

ショップレベルの向上は売り上げ基準だけではなく、前月のサービスポイントがマイナスになっていないことが重要です。

累計12ヶ月のポイントが0以上であることが必要であり、商品遅延やキャンセルが多発する場合、ショップレベルは上がりません。

とはいえ、これらは商品単位ではなくショップ全体が評価の対象になっていることから、挽回は可能です。

イベントへの参加・クーポンの発行

利益を得るためには、まずは商品やサービス、店舗の存在をユーザーに認知してもらう必要があります。

そのためにはプロモーションを行う必要があり、Qoo10ではさまざまなイベントやクーポンが利用できます。

これらを利用することで新規顧客の獲得だけではなく、リピーターの確保も可能となります。

下記にて、Qoo10で開催されているイベントや、発行できるクーポンについて解説します。

メガ割

メガ割とはQoo10にて年間4回開催される、高い割引率が特徴のイベントを指します。

毎回10日程度開催されており、20% offのクーポンが発行されるため、多くのユーザーが集まります。

2023年は下記のスケジュールで開催され、いずれも多くのユーザーが集まったことから、店舗からの関心が高いイベントです。

• 2023年3月1日〜3月12日
• 2023年6月1日〜6月12日
• 2023年9月1日〜9月12日
• 2023年11月22日〜12月3日

店舗側の観点からすると、すべての商品がメガ割の対象となってしまうと利益が下がってしまう懸念があります。

しかし、メガ割の際には対象商品や除外商品を選ぶことができるため、プロモーションに活用できます。

広告の場合は一定費用を支払ってメディア露出が可能ですが、直接売り上げにつながらないことがあります。

一方、メガ割は売れた分から手数料を支払うため、広告よりも売り上げに直結しやすいのです。

メガ割はAmazonでいうところのプライムデー、楽天でいうところのスーパーセールに該当します。

メガポ

Qoo10のメガポとは、2023年4月から登場した、ポイント還元に関するイベントです。

ユーザーに還元されるポイントは20%で、10%ずつ店舗とQoo10で折半します。

メガポにおけるポイント還元には下記のようなルールが設けられているため、事前に理解しておきましょう。

• 商品割引があった場合は、割引後の価格に対して20%のポイントをお客さまに還元
• お客さまに還元される20%分のポイントの上限は2万円
• ショップクーポン・Qoo10が発行するカートクーポン・送料は対象外
• 配送完了から8日後に自動的にお客さまにポイント付与
• 付与されたポイントの利用期限は付与されてから30日以内

なお、メガ割・メガポともに、期間前と期間中に不正な価格操作がないかを確認する「モニタリング機関」が設けられています。

モニタリング期間中に複数回価格を変更した場合、イベントに参加できない可能性があるため注意しましょう。

参考ページ：Qoo10大学ホームページ「メガ割に匹敵するパワー！？「メガポ」って何？」

（https://university.qoo10.jp/article/14/）

クーポン発行

Qoo10ではさまざまな種類のクーポンが発行されており、多くのユーザーに利用されています。

まず、はじめてQoo10を利用するユーザーに対しては「ウェルカムクーポン」と呼ばれるものが発行されます。

こちらのクーポンは、購入金額に対して20%の割引が適用されるというものになります（上限金額あり）。

ただし、ウェルカムクーポンには取得後2週間以内の期間と、最低購入金額が設定されています。

また、当月に誕生日を迎えるユーザーに対しては期限が15日間の「誕生日クーポン」が発行されます。

ほかにも、Qoo10では店舗が下記のようなクーポンを発行することができます。

商品クーポン

商品クーポンとは、特定の商品のみに適用されるクーポンであり、商品ページやイベントページで取得できます。

こちらのクーポンは、ほかのクーポンや割引券と併用はできない点は注意が必要です。

使い方は商品ページでクーポンを選択し、商品の購入ボタンを押すだけで完了するため、簡単に利用できます。

カートクーポン

カートクーポンとは、使用するショップに関係なく、カートに入れた商品全体に割引が適用されるクーポンです。

1回の注文にしか適用されませんが、カート全体に割引が適用されるため、お得に買い物ができます。

カートクーポンを使用する際はカート画面でクーポンを選択し、適用ボタンを押すだけで使えます。

ショップクーポン

ショップクーポンとは、発行したショップのみで使うことができるクーポンであり、ファンを増やすことができます。

こちらのクーポンはショップをお気に入り登録したユーザーに限定して発行できる特徴を持っています。

お気に入り登録者数が増えるということは、追加の施策を行う際の対象者数を増やすことにつながります。

ショップクーポンが発行された商品には検索結果などにタグが表示されるため、クリック率が向上します。

クーポンの存在が分かることで、ユーザーに関心を持ってもらうことができ、購入転換率向上が期待できます。

Qoo10の調査によると、Qoo10に出店している7割近い店舗がショップクーポンを発行しています。

戦略の一例として、メガ割やメガポの初日に売り上げのピークを持ってくるために発行することが挙げられます。

初日は商品数や在庫数が豊富であることから、多くのユーザーが購入する可能性が高いのです。

また、最終日も高い売り上げが期待できる日ですが、初日ほどの売り上げは見込めないようです。

このように、ショップクーポンは単体で使うこともできれば、イベントと併用して使うこともできます。

取扱商品

Qoo10はほかのモールと同様にさまざまな商品が売られていますが、そのなかでも売れるカテゴリーがあります。

ターゲットが10代から30代の女性で、低価格帯のものが多いことからビューティーやコスメ関係の商品が好調です。

また、レディースファッションや食品なども売れ行きが良く、特に低価格のものや日本で販売されていないものが注目されます。

販売数や売上高、サービスポイントなどを参考にした順位で表示されるQoo10ランキング でも、上記の商品が表示されています。

ほかにも、シーズン性や珍しいもの、試しに浸かってみたいものなどが売れ筋商品に並びます。

これらの商品を取り扱っていない場合、新規取扱を行うか既存商品を必要としているユーザーを徹底的に取り込みましょう。

そのためには、後述するSEO対策により、検索結果の上位表示を獲得することが重要です。

SEO対策

SEO（Search Engine Optimization）対策とは、検索結果の上位表示を獲得するための施策です。

多くのユーザーは検索エンジンでキーワードを入力したあと、上位表示されているページを参考にする傾向にあります。

ほとんどのユーザーは100位など、検索結果の下の方にあるページは参考にしないでしょう。

SEO対策を行うことによって上位表示が獲得できたときは、多くのユーザーの目に留まり高いクリック率を獲得できます。

Googleやyahoo!といった検索エンジンでも実施されているSEO対策は、Qoo10においても重要な施策です。

下記より、Qoo10におけるSEO対策で実施するべき要素を見てみましょう。

商品名

商品名は画像と共に検索結果に表示されたり、ページの最上部に表示されたりする要素です。

一目でどのような商品なのかが分かる商品名を記載することで、高いクリック率が期待できます。

大半のQoo10ユーザーはスマートフォンやアプリ経由でアクセスするため、スマホで見たときの表示を意識しましょう。

一般的に、商品名は端末にも依存しますが、30文字程度が表示されます。

そのため、最もいいたいことは最初の方に記載し、最悪表示されなくても問題ない情報を後ろに持っていきましょう。

また、商品名は検索対象にもなることから、ビッグワードやサジェストワードは商品名の後ろに記載するテクニックもあります。

ユーザーの検索ワード

マーケティングを行う際、「キーワード」や「クエリ」という言葉を耳にすることがあります。

これらは似て非なるものであり、「キーワード」は店舗などサービスを提供する側が使用する言葉です。

一方、「クエリ」は実際にユーザーが検索する際に使用する言葉を指します。

キーワードを「冷蔵庫 黒」登録した場合、ユーザーが「黒い冷蔵庫」と調べたときに表示される可能性があります。

SEO対策においてはユーザーが実際に検索する際に使用するワードであるクエリから考えることをおすすめします。

クエリのなかから、よく調べられているキーワードを抽出して商品名や説明文に記載することがSEO対策になります。

ブランド登録

ユーザーのなかには「資生堂」や「カネボウ」といった、ブランド名で検索する人がいます。

ブランド登録を行うことによって、ユーザーが検索した際にヒットしやすくなります。

また、OEMなど新規でブランドを興した場合は、Qoo10に対して新規ブランドの申請を行わなければなりません。

カテゴリー

Qoo10では多くのカテゴリーが用意されており、商品を掲載する際には最適なカテゴリーを選択する必要があります。

誤ったカテゴリーを登録してしまうと検索結果に表示されないだけではなく、適当に表示されたと思われてしまいます。

あとから修正すると多くの手間と時間を要するため、登録する際に適切なカテゴリーを選びましょう。

まとめ｜やることをやれば継続して利益を生み出せる

こちらの記事では、Qoo10で継続的に利益を生み出すために押さえておくべきポイントをご紹介しました。

Qoo10ではキャッシュフローの改善やイベントの参加・クーポン発行、取扱商品、SEO対策を行うことで利益を生み出せます。

それぞれにテクニックや知識が必要になりますが、どのようなビジネスでもそれらは求められるものです。

Qoo10で売り上げを上げたい運営者は、これらを実践してみましょう。

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https://www.qoo10.jp/gmkt.inc/Bestsellers/