Qoo10における販売戦略|運営時に押さえておくべきポイント
Qoo10を利用したビジネスで成功するには商品数やページの充実度だけではなく、さまざまな要素を考慮しなければなりません。
検索結果に表示されなければユーザーの目に触れず、ページを見られてもすべての情報を確認してもらえるとは限らないのです。
Qoo10でのビジネスで売り上げを上げるためには、ユーザーに対する最適な対応やプロモーションが重要です。
こちらの記事では、Qoo10における販売戦略について、運営時に押さえておくべきポイントをご紹介します。
レビューの重要性
Qoo10では商品を購入したあと、ユーザーにレビューを書いてもらってその情報を掲載することができます。
情報通信白書の調査結果によると、口コミやレビューを参考にするユーザーは全体の8割近くに上ります。
(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc114230.html)
レビューを参考にするユーザーは下記のような情報を参考にしており、購入に大きな影響を及ぼすことが分かります。
- レビューの数が多い
- 最近の情報が含まれている
- 一定数の人が実体験に基づいた評価をしている、いわゆる情報の信頼度
レビューを書き込むユーザー層は50代が多いですが、ほかの年代でも半数近くはレビューを記載しています。
特に20代や30代といった若い世代は、レビューを参考に商品を選ぶユーザーが多い傾向にあります。
目的はポイントや割引を得ることや、サイト内の自分のランクや信頼・評判を上げることです。
Qoo10においても同様で、レビューの数や内容が売り上げに大きな影響を及ぼす要素になります。
多くのレビューを集めている店舗は、Qoo10のレビューシステムについて下記のように述べています。
- ほかのECモールよりもレビューが付きやすい傾向にある
- 新商品に対しての感想や要望をいち早くキャッチできる
- ユーザーの声をダイレクトに聞くことができるため、お店の成長につながる
では、ユーザーが投稿したレビューを、Qoo10でのビジネスではどのように活かせばいいのでしょうか?
商品開発
現在市場に出回っているすべての商品は、ターゲットを定めたうえで企画・開発を行ったうえで製造されています。
メーカーは多くのターゲットに購入してもらうことを目的として、さまざまなプロモーションを実施します。
しかし、実際に販売してみると思わぬユーザー層が購入していたり、本来の用途とは異なる使い方がされていたりすることがあります。
メーカーはその事実を受け止めたうえで、商品開発やプロモーションに活かすことができるものです。
メインターゲットからの購入数が少なかった場合、何が悪かったのか、どうすれば良いのかを検討することができます。
メインターゲットではない多くのユーザーが購入している場合、なぜ購入しているのかを検討しましょう。
レビューを見てみると、「○○に使うと非常に便利でした」といったコメントが残されていることがあります。
これらのコメントをもとに、新たな商品開発や仕入れに役立てられるのは、レビューのメリットといえるでしょう。
ターゲットの選定
先述した商品開発にも関連することですが、企画開発や流通の際には、明確にターゲットを選定することが重要です。
しかし、あいまいなターゲットを選定してしまうと心に刺さるようなプロモーションなどを行うことができません。
商品開発やマーケティングの際に必要となるターゲットを明確化するためには、「ペルソナ設定」がおすすめです。
ペルソナ設定は実在しているような人物像を構築するために、下記のような情報を考慮します。
- 氏名
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 家族構成・人間関係
- 職業・業種・役職・年収
- 趣味、関心事
- 好きなエリア・ショップ
- 価値観・目標
- 情報収集方法
- ライフスタイル など
これらを設定すると、「○○を求めているのではないか?」と仮説を立てやすくなります。
プロモーションの観点では広告の配信時間やバナーデザイン、配信地域などを選定できます。
Qoo10に限らず、商品開発やプロモーションを行う際にはペルソナ設定を実施して、明確なターゲットを決定しましょう。
訴求ポイントの把握
さまざまなレビューを見てみると、若い世代は感覚に関する記述が多く、高齢になるほど数値に関する記述が多い傾向にあります。
Qoo10のレビュー欄には年齢や性別が記載されないため、これらの特徴からおおよその推測を立てなければなりません。
たとえば、「フェスにピッタリ!!!」というレビューがあった場合、20代や30代が書き込んだ可能性があります。
フェスには先述した年齢層が多く参加していることから、このような推測を立てることができます。
これらのレビューはただ年齢層を把握するだけではなく、タイトルや説明文など、訴求ポイントに活用できるのです。
特に、Qoo10のメインユーザーである10代から30代までの女性については、訴求が売り上げを大きく左右します。
訴求については価格的価値だけではなく、機能的価値や情緒的価値を記載してみましょう。
参考ページ:Qoo10大学ホームページ「成功への鍵はレビューにあり!ヒット商品を生む販売戦略」
(https://university.qoo10.jp/article/71/)
メガポ戦略
転換率向上の確認ポイント
店舗が売り上げをアップさせるためには、販売数を増やすことや客単価を上げることだけではなく、転換率の向上が含まれます。
転換率は「購入数÷流入数」で算出できる数値であり、数値が高くなるほど購入に至る可能性が高くなります。
しかし、特に施策をせずに待っていても、転換率の向上は期待できず、スルーされる可能性が高いものです。
そのため、転換率を向上させるためには下記を実施してみましょう。
- 他店舗に勝つことができ、利益を出せる価格設定
- クーポンやポイントの活用
- 商品ページの充実・導線設計
クーポンやポイントの活用についてはメガポを利用することで、対策が可能です。
ユーザーがどのような情報を欲していて、購入以外に得られるベネフィットがあれば、転換率を向上させられます。
商品別の転換率確認と戦略適用
Qoo10に限らず、ビジネスで収益を上げるためには過去の実績や施策の成果を確認することが重要です。
たとえば、画像の枚数を3枚から5枚に増やすことで転換率が向上した場合、その施策は成功したといえます。
続いて、常時10% OFFで販売した場合と、特定の日だけ10% OFFで販売した場合を見てみましょう。
前者は販売数が多いにもかかわらず利益が少なくなり、後者は販売数こそ少ないものの、前者よりも利益が残せていたとします。
この場合、ユーザー目線では前者がお得ですが、ビジネスの観点では後者の方が有効な施策といえます。
こちらについては運営における経営判断に依存しますが、ビジネスの本質は多くの利益を獲得することです。
そのため、積極的にメガポに参加するのではなく、明確な戦略や目的を持って参加しましょう。
メガポ戦略の実践とPDCAサイクル
PDCAサイクルは下記4つの要素を繰り返し実施するもので、常に改善を行うためのフレームワークです。
- Plan(計画) :過去のデータや参考事例をもとに、収益化のための施策を検討する
- Do(実行) :検討した施策を一定期間実行する
- Check(評価) :実行した施策を評価する
- Action(改善) :評価した施策を改善し、次のアクションにつなげる
メガポ戦略においては参加することで得られる利益の期待値や支出、購入される可能性がある商品などを考慮します。
PDCAサイクルについてはメガポだけではなく、メガ割や広告、SEO対策の検証などにも当てはめられます。
メガ割の利用
メガ割はQoo10で年4回ほど開催される、割引額が20%の大規模なイベントを指します。
店舗とQoo10本体が10%ずつ費用を負担し、多くの集客が期待できるイベントです。
メガ割は参加するだけでも高い成果を期待できますが、戦略を立案・実行することで、より高い効果を得られます。
下記にて、メガ割を活用したプロモーション方法をご紹介します。
メガ割期間の集客術
メガ割は購買意欲が活発な若年層を取り込みやすい傾向にあります。
YouTubeやTikTokといったメディアは、10代や30代が頻繁に使用するメディアの一例です。
Qoo10の運営もそのことを理解しており、期間前から終了直前までWeb広告を配信していました。
運営が積極的にプロモーションを実施するイベントに参加することで、多くのユーザーを集められるでしょう。
売れるページの作り方
一般的なECモールでは、「BEAFの法則」に則ったページを構築することで収益を獲得しやすくなります。
BEAFの法則は下記4つの要素の頭文字を取ったもので、ランディングページやコピーライティングなどに採用されています。
Benefit(購入メリット) :キャッチコピーを活用して興味を引く
Evidence(論拠) :実績やユーザーの声をもとに、人気があることを証明する
Advantage(競合優位性) :他社や類似商品との差別化を図る
Feature(さまざまな特徴) :サイズや使い方、素材などの詳細情報を記載する
まとめ|プロモーションは必ず行おう
こちらの記事では、Qoo10における販売戦略について、運営時に押さえておくべきポイントをご紹介しました。
Qoo10ではレビューやメガポ、メガ割の利用などに注意することで売り上げを上げることができます。
いずれも、ユーザーに直接メリットがあるものやQoo10の運営が取り組んでいるものなどが含まれます。
Qoo10で期待していたような収益が得られていない場合、プロモーションを実施しましょう。