楽天市場のSEO対策とは?SEO対策を実践して購入数を増やそう!
楽天市場で収益を上げるためには、自分が運営する店舗に多くのお客様を呼び込む必要があります。
集客の方法にはさまざまな種類がありますが、専門性が高いものが多いため、実践はなかなか難しいものです。
また、広告運用やアフィリエイトは一定の費用が必要となるため、利益が減少してしまう点も課題といえます。
コストを抑えて、多くのお客様を集客するための方法のなかには「SEO対策」が挙げられます。
今回は、SEO対策とはどのようなものなのかについて、楽天市場における実践方法とあわせてご紹介します。
SEO対策とは?
そもそも、SEO対策とはどのようなものなのでしょうか?
SEO(Search Engine Optimization)は日本語に訳すと「検索エンジン最適化」となります。
Webサイトの情報を検索エンジンに伝えて、特定のキーワードで検索されたときに結果を上位に表示させることが目的です。
アメリカの調査会社によると、下記のような結果になるといわれています。
順位 | クリック率 |
1位 | 14% |
2位 | 8% |
3位 | 5% |
4位 | 4% |
5位 | 3% |
6位 | 2% |
7位 | 2% |
8位 | 2% |
9位 | 1% |
10位 | 1% |
11位以降 | 合計58% |
このように、検索結果が上位表示されるほどクリック率が高くなり、順位が低いほどクリック率が低くなります。
検索エンジンにサイトやページの情報を正しく伝えるためには、下記が重要です。
キーワードを選ぶ
SEO対策を行う際には、まずはお客様が検索する、自社にとって利益となるキーワードを選定しましょう。
「冷蔵庫」や「ビジネスバッグ」など、店舗によって注力キーワードが異なります。
これらのキーワードから、お客様がどのようなキーワードで検索するのかを検討して、具体的な対策を練っていきます。
キーワードを検討する際に重要なポイントのひとつとして、どれくらい検索されているのかが挙げられます。
キーワードの検索ボリュームは特定の期間に検索されている数を示すもので、需要とも言い換えることができます。
検索ボリュームを調べるためのツールがあるため、それらを利用すると良いでしょう。
ただし、ボリュームが多い=収益につながりやすいというわけではなく、その分競合が多いともいえます。
キーワードのなかには検索数と競合が多いビッグキーワードや、検索ボリュームと競合が少ないスモールワードがあります。
自社はどのキーワードで集客をするのかを、SEO対策の初期段階で検討します。
内部施策
SEO対策には、選定したキーワードを検索エンジンに正しく評価してもらうために「内部施策」と呼ばれる作業があります。
内部施策ではタイトルや見出し、説明文などさまざまな要素が含まれています。
これは楽天市場内だけではなく、GoogleやYahoo!などの検索エンジンも対象となります。
楽天市場におけるSEO対策の具体例は後述しますが、いずれもお客様に分かりやすい内容で作成しなければなりません。
外部施策
SEO対策は自分で実施するものだけではなく、リンクなど外部サイトに自店舗への導線を設けてもらう外部施策があります。
お客様のなかには、自分が運営するブログやSNSに商品やサービスに関するページを張り付けてくれる人がいます。
外部サービスにページ情報を張り付けてくれることで、より多くのユーザーに商品や店舗の存在をアプローチできます。
ただし、外部施策は自分でコントロールしにくいほか、過剰な外部リンクは検索エンジンの評価がマイナスになる可能性があります。
そのため、近年のSEO対策では外部施策を重要視しない人や業者が多くいるものです。
楽天市場におけるSEO対策とは?
楽天市場のSEO対策とは、楽天市場内に設けられている検索窓で検索したときに表示される結果で上位表示を目指すことです。
楽天市場にて検索結果経由で収益を上げるためには、検索結果で上位表示させることが非常に重要です。
購買意欲が高いお客様が検索しそうなキーワードで施策を行うことで、収益を向上させることができます。
下記は、楽天市場で多くのお客様が購入までに至るプロセスです。
- 検索窓で解決したい課題、欲している商品に関するキーワードを調べる
- 表示された検索結果のなかから、ニーズを満たせそうな商品をクリック
- 商品ページに移り、詳細を確認
- 複数ページを確認したあと、最も好条件の店舗で購入
ここで問題となるのが、多くのお客様は何ページも確認をしないということです。
たとえば、検索結果が1,000件ほどあるキーワードを、すべて確認することは考えられません。
先述の通り、多くのお客様は検索結果で上位表示されているページを確認する傾向にあります。
しかし、キーワードによっては非常に多くの検索結果が表示され、なかなか上位表示を獲得できないことがあります。
たとえば、「冷蔵庫」など単体のキーワードは検索結果に引っかかる数が多く、上位表示を目指しにくいものです。
どのようなターゲットに購入してほしいのかを検討し、「冷蔵庫 ◯◯」のような複合キーワードでの上位表示を検討することも作戦のひとつです。
GoogleやYahoo!におけるSEO対策と同様に、楽天市場においてもターゲットを選定して実施することが重要です。
楽天市場におけるSEO対策の重要性
楽天市場には、検索結果だけではなく広告やアフィリエイトのように、さまざまな集客方法が用意されています。
しかし、楽天市場でもSEO対策が集客方法のなかで最も重要であるという人は少なくありません。
こちらでは、楽天市場におけるSEO対策の重要性をご紹介します。
検索を利用する人が多い
楽天市場を利用する人は、ほとんどの場合検索窓でキーワードを入力して商品を探す傾向にあります。
ジャンルやメニューなどが記載されていますが、直接キーワードを入力したほうが手っ取り早いことが要因といえます。
また、検索窓では自分が気になっている単語を入力することで、希望に近い結果を表示させることができます。
つまり、検索窓はユーザーのニーズを満たしつつ、高い利便性を持つことが多くの利用者に支持される要因です。
スマホやパソコンを利用しているほとんどの人が、検索窓の利便性に気付いていると思います。
低コストで認知度を向上させることができる
SEO対策のメリットとして、広告やアフィリエイトとは異なり低コスト・ノーコストで実施できる点が挙げられます。
広告は費用を支払うことですぐに露出を高めることができるため、即効性に長けています。
また、アフィリエイトは成果報酬型であることから、アフィリエイター経由で購入された場合は費用を支払わなければなりません。
一方、SEO対策では低コスト・ノーコストで実施することができるため、多くの運営者が注目している集客方法です。
露出度が高まることで自店舗や商品に関する情報を知ってもらうことができるため、認知度を向上させることができます。
資産として店舗に残り続ける
先述した広告とアフィリエイトとの大きな違いとして、施策したページを店舗内に残すことができます。
上位表示を目指すためには市場・競合・自社分析や施策の実装など、さまざまなコストが発生します。
長期的な視点で見ると、SEO対策で発生したコストは分散すると1日あたり数円程度になります。
上位表示を維持できているページは多くのユーザーに認知をしてもらうため、収益向上が期待できるでしょう。
上記より、SEO対策は運営を始めたばかりで収益が低い店舗でも実施できる施策といえます。
楽天SEOを実施する際の考え方
下記は、楽天SEOを実施する際に考えておくべき要素です。
楽天側の考え
近年の楽天市場では、ユーザーの買い物体験や実績を重要視する傾向にあり、多くの実績を持つ商品が上位表示されます。
一方、どれだけ良い商品であっても、新商品であっても売り上げが挙げられていなかった場合は上位表示は得られません。
そのため、楽天市場でのSEO対策を実施する際は、タイトルやサムネイルなどを修正しても上位表示できない可能性があります。
とはいえ、楽天の検索エンジンに正しく評価がされないようなページを制作すると、より一層上位表示が難しくなるものです。
より良いページを作ることで、お客様の信頼が向上して購入数が増えていくため、上位表示を実現できるようになります。
キーワードの項目
楽天市場でキーワードの検索対象となる項目は、下記のようになります。
- 商品名
- パソコン・スマホ用のキャッチコピー
- パソコン・スマホ用の商品説明文
- パソコン用の販売説明文
特に、商品名については検索結果にも表示されるため、最優先で施策をするべき要素であるといえます。
また、検索結果に表示されるのは商品名だけではなく、商品画像であるサムネイルも含まれています。
これらを正しく設定することで、お客様はどのような商品なのかを認識しやすくなります。
検索エンジンに対しても正しい情報を伝えられるため、検索結果で上位表示が期待できるようになり、収益向上が期待できます。
ID設定の重要性
楽天市場内でSEO対策を行うにあたり、ID設定はとても重要な要素です。
楽天におけるIDのなかには、全商品のディレクトリIDとタグIDが含まれています。
ディレクトリIDは楽天市場が販売している商品を分類した、いわゆるジャンル分けの際に用いられるIDです。
また、タグIDは性別やサイズなど、該当ジャンル内にある詳細情報を示すものであり、1商品あたり32個まで設定できます。
これらのタグを設定しなかった場合、上位表示はおろかそもそも商品が表示されない可能性が考えられます。
そのため、SEO対策を実施する際には必ずID設定を行いましょう。
楽天市場におけるSEO対策の実践
ここからは、楽天市場でのSEO対策の実践方法についてご説明します。
タイトルや説明文にキーワードを入れる
楽天市場でSEO対策を実施する際には、タイトルや説明文など文章を入力する箇所にキーワードを入れましょう。
キーワードは、ユーザーが検索窓に入力する言葉であり、楽天市場はページ内の情報を読み取って結果を表示します。
専門用語や難しい言葉ではなく、一般的なユーザーが調べるようなキーワードを選定することが重要です。
また、タイトルを設定する際には文字数も重要な要素となります。
楽天ではタイトル欄には最大127文字を入力できますが、検索結果には30文字程度しか表示されません。
そのため、タイトルの後ろのほうにキーワードや商品名を入れると、表示されない可能性が高いのです。
タイトルを作成する際には、キーワードを含めて最も伝えたいことを優先して記載するようにしましょう。
組み合わせキーワードを入れる
先述の通り、キーワードのなかには単体のキーワードではなく、ターゲットや商品の特徴に合わせた複合キーワードが含まれます。
冷蔵庫の場合は「冷蔵庫」のみが単体のキーワードであり、下記のような言葉が複合ワードとなります。
- 冷蔵庫 一人暮らし
- 冷蔵庫 小型
- 冷蔵庫 おすすめ
- 冷蔵庫 収納
- 冷蔵庫 おしゃれ など
冷蔵庫によって、サイズや利用者などが異なり、どのような人が利用するのかを想定して作られているはずです。
そのため、商品ページを作成する際には複合ワードを含めてターゲットに伝わりやすい正しい情報を記載しましょう。
なお、複合キーワードのなかには検索窓に入力したときに表示される「サジェストキーワード」が含まれています。
サジェストキーワードは実際に検索窓に単体のキーワードを入力することで調べることができます。
言葉を強調する
たとえば、同じ内容を記載している下記の文章の場合、どちらの方が印象に残りやすいでしょうか?
- 最大1,000円OFF!ファン式大型冷蔵庫 ○○-○○
- 【最大1,000円OFF!】ファン式大型冷蔵庫 ○○-○○
おそらく、【】が記載されている後者の方がお得な情報が印象に残りやすかったのではないでしょうか?
このように、同じ文章を記載しても【】などアピールする方法があるのです。
検索結果で上位表示されていても、多店舗の商品のほうが強いアピールができている場合、お客様を取られる可能性があります。
こちらについてはほかのSEO対策よりも実践しやすいため、ぜひ活用してみてください。
ただし、あまりにも記号を使いすぎると視認性が低くなるため、適度な量を使用しましょう。
全商品ディレクトリIDとタグIDを選択する
全商品ディレクトリIDとタグIDを設定しないと上位表示を実現できないほか、検索結果に掲載されない可能性があります。
たとえば、Tシャツの場合は性別やサイズ、色などのようにジャンルを絞りながら欲しい商品を探す方がいらっしゃいます。
検索結果で表示されなかった場合、露出が減ることからユーザーの目に留まりにくくなるため、収益が減少します。
実は、SEO対策に疎い店舗運営者のなかには、こちらの全商品ディレクトリIDとタグIDを選択していないところがあるのです。
楽天市場におけるSEO対策の注意点
下記、楽天市場でSEO対策を実施する際の注意点をご紹介します。
楽天のガイドラインを厳守する
楽天市場では、「不適切商品、不当表示排除の取り組み」として、店舗に対してガイドラインを設けています。
ガイドラインに違反すると商品を販売できないほか、不当景品類及び不当表示防止法(景表法)や薬機法に抵触します。
最悪の場合、処罰の対象となる可能性があるため、必ず守るようにしましょう。
気付かないうちにガイドラインに違反している内容として、価格の二重表示が挙げられます。
たとえば、「通常価格5,000円→今だけ1,000円!」のような表記は、楽天のガイドラインに違反するのです。
そのため、SEO対策を行う前にガイドラインを確認しておくことをおすすめします。
参考ページ:楽天市場ガイドライン「出店審査や規約、取扱商材の注意事項」
https://www.rakuten.co.jp/ec/open/attention/
アルゴリズムの変動
楽天市場やGoogleやYahoo!のような検索エンジンには、順位を決定するための「アルゴリズム」があります。
アルゴリズムは永遠に変わらないものではなく、常に変動をしているものです。
また、年に数回程度大きなアルゴリズムの変動が発生することがあります。
これは検索結果の品質を向上するために検索エンジンが設けており、ユーザーのために実施しているものです。
そのため、過去に上位表示されていたページが下位に表示されることもあるため、定期的に見直しが必要となります。
まとめ|SEO対策は資産として残るからお得な集客です
今回は、楽天市場におけるSEO対策についてご説明しました。
SEO対策はWebサイトの情報を検索エンジンに伝え、特定のキーワードにおける検索結果を上位に表示させることが目的です。
楽天市場の場合、上位表示を実現できると収益増加が狙えるため、とても重要な施策のひとつとなります。
検索を利用する人が多い・低コストで認知度を向上させられる・資産として店舗に残り続けることから、実施する価値があるのです。
低コストで集客をしたい方は、SEO対策を実施してみてはいかがでしょうか?