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Qoo10の共同購入とは?仕組み・購入方法や手数料などをご紹介

Qoo10の共同購入とは?仕組み・購入方法や手数料などをご紹介

Qoo10はeBayが運営しているECモールであり、ほかのモールよりも気軽に越境ECを実現できます。

日本国内でユーザーの取り合いをするよりも、未開拓の新規ユーザーを取り込む大きなチャンスと考える企業は多いでしょう。

また、Qoo10では実施していないモールが少ない、「共同購入」というサービスを提供している点も差別化要因です。

こちらの記事では、Qoo10の共同購入とはどのような仕組みであり、購入方法や手数料などはどうなっているのかをご紹介します。

 

Qoo10の共同購入とは?

Qoo10はECモールのひとつであり、メインターゲットは10代や20代といった比較的若年層になります。

特徴は低価格な商品が多いことで、発行されているクーポンを利用することでお得に購入できます。

また、商品を安く購入する方法として、ひとつの商品を大量に購入する方法が挙げられます。

Qoo10の共同購入はショップが最低販売数を設定してから出品する仕組みで、最低販売数を上回ったときに販売する方法です。

たとえば、ショップが100を最低販売数として設定したとき、ユーザーが101個を指定した時点で販売が成立します。

一方、90個の場合は最低販売数を満たしていないため、販売が成立しません。

ビジネスにおいては大量生産したほうが単位当たりのコストが小さくなる、「規模の経済」というものがあります。

同じ商品を大量に生産したほうが、少量だけ生産するよりも単位当たりのコストが低くなるのです。

大量生産ではコストダウンを実現できますが、同時に在庫リスクが発生してしまいます。

大量に生産しても流通しなければ不良在庫となり、経営面ではマイナスとなってしまうのです。

Qoo10をはじめとしたECモールのショップにおいても同様であり、高粗利を獲得するために大量に仕入れるところがあります。

とはいえ、どのような商品でも好調に売れるというわけではなく、場合によっては売れ残ることがあるものです。

ほかのショップと価格競争に陥ってしまった場合、せっかく大量に仕入れたにも関わらず薄利多売となってしまい、本末転倒です。

Qoo10では大量購入者に対して単位当たりの価格を下げる共同購入サービスを実施しています。

ショップは利益を残しつつ大量に販売し、ユーザーは低価格で大量の商品を購入できるのです。

 

共同購入に向いている商品

Qoo10ではさまざまな商品が共同購入の対象となっており、最低販売数も商品やショップによって異なります。

Qoo10の「共同購入のおすすめ商品リスト」を見てみると、下記のような商品が共同購入の対象となっています。

  • モバイルバッテリー
  • 充電ケーブル
  • ヘアアイロン
  • マニキュアセット
  • 食品
  • パジャマ など

 

共同購入には向いていないような商品がありますが、それでも多くのユーザーが購入しているため、ランキングに名を連ねています。

このことから、ショップ側は「どうせ売れないだろう」とあきらめずに、各商品を共同購入にしてみることをおすすめします。

まとめると、共同購入はユーザー同士が協力しあい、スポンサーのようにお金を出資しあって商品を購入する方法といえます。

 

共同購入のメリット・デメリット

こちらでは、Qoo10の共同購入に関するメリットとデメリットをご紹介します。

 

メリット

共同購入を行うことによって、下記のようなメリットを得られます。

 

通常よりもお得な価格で購入できる

共同購入では通常価格の10%以上、もしくは100円以上の割引を必ず設定しなければなりません。

そのため、購入者は単品で購入するよりもお得にアイテムを購入できる点は大きなメリットといえます。

ショップ側からすると、利益を残したうえで大量に商品を発送できることから、在庫削減と発送費用を抑えられます。

 

一度の取引で大量に在庫量を減らせる

ショップにとって在庫は売り上げを上げるために必要なものであると同時に、スペースと経営を圧迫するものになります。

過剰に在庫をしてしまうと多くのスペースと購入費用を使ってしまうほか、アイテムによっては消費期限を超過してしまいます。

共同購入システムを利用することで、一度の取引で大量に在庫量を減らせるだけではなく、単品よりもまとまったお金を得られます。

 

デメリット

一方、共同購入の際には下記のようなデメリットが存在します。

 

成立しないことがある

共同購入はユーザーの観点では大量の同じ商品を低価格で購入できるサービスであることから、お得に買い物ができます。

しかし、すべてのユーザーが共同購入をしてくれるわけではなく、あくまで需要と供給が合致したときに取引が成立します。

そのため、「共同購入=必ず売れる」というわけではなく、販売戦略のひとつである認識を持っておきましょう。

 

自動キャンセルされたときは手数料が返金されない

共同購入の最低販売数に達せず、不成立で自動キャンセルとなった場合、手数料が返金されません。

こちらについてはQoo10のシステムやショップの設定に依存するため、問い合わせに対応してくれないことが多いです。

決済方法によって手数料の有無が異なるため、ユーザーには手数料が発生しない決済方法を選んでもらいましょう。

 

共同購入の設定手順

 

1. J・QSMにログイン

まずはJ・QSM にログインします。

その後、メニューにある「共同購入の商品情報」ページ内の、「検索」をクリックして、共同購入に設定したい商品を検索します。

検索結果から該当商品を選び、「選択」をクリックして商品を選びます。

 

2. 各種設定

商品を選定後、共同購入を達成するための条件を決めるため、下記を設定します。

 

成立価格(割引後の販売価格)

通常価格の10%以上、もしくは100円以上を割引する必要があります。

成立価格を入力すると、自動計算で供給原価(生産金額)を表示します。

手数料については成立価格(割引後の販売価格)の8%で、自動で算出されます。

 

通常価格(割引前の販売価格)

通常価格(割引前の販売価格)は名前の通り、割引を適用する前の価格を指します。

通常価格も共同購入に関するページに表示される要素であり、どれだけお得になっているのかをユーザーに示すことができます。

成立価格を率か額のどちらで考えるのかについては、ショップの経営方針や商品単価などによって変えましょう。

 

成立数量

成立数量とは、競合購入を設定している期間中の注文数を指すものであり、こちらの数値を上回らなければ販売されません。

こちらについては1個から設定が可能であり、期間中の注文数量が成立数量に達しなかった場合は、自動的にキャンセルされます。

生産予定数などを検討して、販売の実現が可能な最適な成立数量を設定しましょう。

 

数量制限を入力(選択事項)

Qoo10における共同購入の数量制限とは、ひとりあたりに購入できる数量を制限したい場合に入力するものです。

ユーザーのなかには、アイテムを独占して転売するために、アイテムを独占しようと考えている人がいます。

一方、数量制限を1にすると、共同購入の数量に達しない可能性が上がるため、最適な数量を設定しましょう。

 

期間

共同購入は開始日時と終了日時を設定することができ、その際は必要なQキャッシュを確認します。

いわゆる受注期間を設定できるというものであり、この期間内に購入したユーザーに対して、数量を満たした場合に販売できます。

設定可能な期間は開始日時は当日から1ヶ月先まで、終了日時については特に設けられていません。

 

自動成立設定

共同購入の自動成立は「はい」「いいえ」「保留」の3つから選ぶことができ、下記のように条件が決められています。

  • はい :1件でも注文が発生した場合、商品を発送
  • いいえ :成立数量が2個以上で、成立数量に達しなかった場合、自動キャンセル
  • 保留 :成立数量が2個以上で、成立数量に達しなかった場合、キャンセルを行うか否かを3日以内に決定

 

ただし、成立数量を1にした場合、必ず「はい」を選ばなければなりません。

 

発送可能日

共同購入は成立日時が明確になっていないことから、具体的に○○日に発送といった約束はできません。

そのため、共同購入のアイテムは発送可能日を下記のように設定します。

  • 当日発送 :当日発送が可能な商品に設定
  • 一般発送 :発送処理までに1~3営業日かかる商品に設定
  • 商品準備日の設定 :4日から14日の間で設定

 

 

3. ポップアップの内容を確認

一通りの情報を入力し、「+追加」をクリックしたあとは入力情報が記載されているポップアップが表示されます。

内容を確認し、問題なければ「OK」をクリックして情報を公開します。

間違いや修正箇所があれば「キャンセル」をクリックし、対象箇所を修正しましょう。

 

4. 情報の確認

設定した共同購入は、共同購入の商品情報から【開始前】をクリックすることで確認できます。

また、進行中の共同購入についてはその期間を変更できるため、適宜変更対応を行いましょう。

これらを確認し、共同購入で販売しているアイテムが指定数に達したとき、下記の数式で売り上げが精算されます。

精算金額 = 割引後の販売価格 - (割引後の販売価格 × 8%)

 

たとえば、通常販売価格が2,000円、共同購入で200円割引した場合、下記の数式で計算します。

  • 通常 :2,000円 - (2,000円 × 手数料10%) = 1,800円
  • 共同購入 :{2,000円 - (2,000円 × 手数料10%)}-(2,000円 ×共同購入の手数料8%) = 1,656円

 

一見通常価格よりも共同購入のほうが少ない利益額になりますが、これはアイテムひとつで考えた場合によります。

多くの共同購入商品はひとつ以上であり、購入数が多くなるほど残る利益が多くなるものです。

また、同じ個数を売る場合でも、通常販売の場合は期限が設けられていませんが、共同購入は期限が設けられています。

このことから、共同購入の場合は期間の収益が確定していることが差別化要因として挙げられます。

 

共同購入の注意点

共同購入サービスを提供する際は、下記のポイントを理解しておきましょう。

 

「共同購入」の対象であることを明記する

ユーザーのなかには、購入したいアイテムが共同購入に対応しているのかどうかが分からないといった人がいます。

共同購入はまとまった利益を獲得できる可能性がある販売方法のため、できる限り多くのユーザーに知ってもらいたいものです。

ユーザーに共同購入の対象であることを知ってもらうためには、タイトル部分に記載することをおすすめします。

多くの商品ページにはタイトルに共同購入という情報が記載されていないことから、気付かれないことが多いのです。

一方、【共同購入】という文言をタイトルに含めると、それが共同購入のアイテムであることを一目で理解します。

Qoo10のページを見てみると、タイトルの一番はじめに共同購入に関する文言を記載しているページが多い傾向にあります。

 

お得であることをアピールする

先述の通り、共同購入では通常価格の10%以上、もしくは100円以上の割引を必ず設定しなければなりません。

商品によって割引額なのか、割引率なのかを判断する必要があり、ユーザーはどちらがお得なのかを一目で確認します。

同じ割引額・率でも、表現方法によってお得に見えたり、お得じゃないと感じたりするものです。

たとえば、1,000円のものを900円で販売した場合、割引率は10%、割引額は100円になります。

どちらも同じことを伝えていますが、ユーザーによってどちらのほうがお得に感じるかは異なるものです。

一般的に、高額な商品は割引率、安価な商品は割引額で表現することで、反応が良くなる傾向にあります。

 

メガ割対象外である

Qoo10ではさまざまなイベントが開催されており、そのなかには「メガ割」と呼ばれるものが含まれています。

メガ割はQoo10において最大ともいえるイベントであり、多くのユーザーを集客できる可能性があります。

一方、共同購入についてはメガ割の対象外となってしまうため、期待しているような収益を得られない可能性が高いです。

そのため、ショップ側はメガ割に近い時期に出品する場合、共同購入にするべきなのかを選択しなければなりません。

 

まとめ|ユーザーに力を合わせてもらおう

こちらの記事では、Qoo10における共同購入について解説しました。

Qoo10の共同購入はショップが最低販売数を設定してから出品する仕組みで、最低販売数を上回ったときに販売する方法です。

ユーザー同士が協力しあってショップが指定した数量を達成することから、これまでのビジネスとは異なる形式といえます。

通常よりもお得な価格で購入できたり、一度の取引で大量に在庫量を減らせたりといったメリットがあります。

Qoo10における収益の上げ方を検討する際、共同購入の選択肢を含めておきましょう。

 

参考サイト

https://qsm.qoo10.jp/GMKT.INC.GSM.Web/Login.aspx

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